マー君とダルビッシュの2枚看板実現なるか 米地元紙がレンジャーズに大胆な資金捻出策を提案
田中獲得に本腰を入れるレンジャーズ
レンジャーズも諦めていない。楽天からポスティングシステム(入札制度)を利用してのメジャー挑戦を容認された田中将大投手(25)とメジャー球団の交渉が、米東部時間の26日午前6時から可能となった。獲得を狙うチームはあらゆる対策を練ることが予想されるが、ヤンキース、ドジャースなどに比べて資金面で苦しいと見られていたレンジャーズも争奪戦に参戦予定だという。米紙ダラス・モーニング・ニューズ電子版は、資金捻出のための壮大な計画を地元球団に提案している。
レンジャーズは今オフ、大胆な補強を敢行した。イアン・キンズラーとのトレードでプリンス・フィルダーを獲得。タイガースに3000万ドル(約31億円)を負担してもらうものの、残りの7年総額1億3800万ドル(約143億5000万円)は引き継いだ。さらに、FA市場で目玉の1人だった秋信守と7年1億3000万ドル(約135億円)で合意。この契約が成立した時点で、すでに田中獲得の予算は残っていないとされていた。
ただ、レンジャーズは日本でのスカウトを最も熱心に続けてきたチームの1つ。簡単に田中を諦めるつもりはない。特に、新ポスティングシステムでは譲渡金が上限2000万ドル(約21億円)に抑えられたとあって、チャンスは大きくなっている。田中のメジャー挑戦が正式に決まり、獲得の道を模索し始めたという。
そこで、同紙は1つの例として大胆な資金捻出方法を披露する。まずは選手のやりくりだ。年俸1250万ドル(約13億円)と高額なアレックス・リオスを放出。空いた外野の穴を埋めるため、左腕デレク・ホランドを交換要員に、ヤンキースからブレット・ガードナーをトレードで迎え入れるというものだ。ヤンキースがガードナーを放出するかが1番の問題だが、エース左腕を出してまで田中を欲しいという。
さらに、メジャーで11個ある「企業名がついていない球場」のうちの1つであるレンジャーズ・ボールパーク・イン・アーリントンのネーミングライツを募集。スポンサーの力も借りて、資金を作りだすという。レンジャーズにダルビッシュ有と田中の2人が在籍することになれば、日本企業の立候補が期待できる。もしくは、秋信守の獲得で韓国企業が手を上げるかもしれない。レンジャーズならば10年1億ドル(約104億円)程度の契約が成立するという。
この2つの策で大金を確保することが可能になる。レンジャーズは何が何でも田中を獲得する気のようだ。ダルビッシュとの「2枚看板」が実現することはあるのだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count