菅野智之はメジャー3球団、それとも4年提示の巨人残留か 最終候補のチーム事情
最終候補3球団ではいずれも主戦投手としての働きが求められる
巨人からポスティング申請し、メジャー移籍を目指す菅野智之投手の争奪戦からメッツが撤退したと複数の米メディアが伝えた。18、19年サイ・ヤング賞のジェイコブ・デグロム投手が所属するメッツは資産146億ドル(約1兆5000億円)とされる投資家スティーブ・コーエン氏が新オーナーに就任。潤沢な資金力で補強に積極的な姿勢を見せ、先発2、3番手として期待ができる菅野についても獲得の有力候補に挙げられていた。
巨人は昨年12月8日に菅野のポスティング制度による大リーグ移籍交渉の手続きを申請。メジャー球団との交渉期限は米東部時間7日午後5時(日本時間8日午前7時)で、菅野は申請後も巨人残留を視野に入れながら熟考していた。当初は多くの球団が興味を示していたが、現時点ではブルージェイズ、ジャイアンツ、レッドソックスが獲得候補に挙げられている。果たしてメジャー3球団の獲得の狙いは?
◯ジャイアンツ
ジョニー・クエト、ケビン・ガウスマン両右腕が先発陣にいるものの、先発投手が補強ポイント。チーム防御率4.64はリーグ8位(メジャー18位)で、昨季5勝以上を挙げた先発投手はいなかった。菅野にはエース級の働きを求められそうだ。監督は05年に巨人の外野手としてプレーしたゲーブ・キャプラー氏が務めている。
◯ブルージェイズ
ブラディミール・ゲレーロJr.、キャバン・ビジオの両内野手ら若手野手が多く揃っている。先発投手では2年連続でサイ・ヤング賞のファイナリストに選出された韓国人左腕・柳賢振がいるものの手薄。巨人時代のチームメートで、昨季中継ぎだった山口俊投手も先発復帰を目指している。レンジャーズ入りした有原航平投手の獲得候補に挙げられるなどアジア人投手の獲得にも積極的。チーム防御率4.60はリーグ10位(メジャー17位)。
◯レッドソックス
これまでに松坂大輔、上原浩治、田澤純一ら多くの日本人投手が活躍。エース左腕クリス・セールが昨年3月にトミー・ジョン手術を受けており、先発投手の頭数が足りていない。菅野にはロドリゲス、イオバルディに続く先発3番手として期待か。3年ぶりの世界一を目指す名門球団でも主戦投手としての活躍が求められる。チーム防御率5.58はリーグ14位(メジャー28位)。
菅野は巨人残留も選択肢に入れている。これまでに巨人は4年契約を準備し、1年ごとに契約を見直すことができるオプトアウトの権利が含まれているという。MLBネットワークのジョン・ヘイマン記者は自身のツイッターで「契約を交わす球団を火曜日までに決断すると予想される」と日本時間6日までに決着すると指摘している。菅野争奪戦は最終コーナーに入っている。
(Full-Count編集部)