中日入り松坂、初のセで期待される意外な役割「バッティングを教えてくれと」

中日への入団が決まった松坂大輔【写真:荒川祐史】
中日への入団が決まった松坂大輔【写真:荒川祐史】

初のセ・リーグ移籍で「打者・松坂」への期待

 プロ20年目のシーズンを迎える松坂大輔投手の所属先が中日に決まった。23日に森繁和監督ら首脳陣が見守る中、ナゴヤ球場の室内練習場で入団テストが行われ合格となった。日本では西武、ソフトバンクに次いで3球団目でセ・リーグは初めてとなる。開幕1軍、先発ローテに割って入ることができるかが注目されるが、ここでは松坂のもう一つの武器でもある打撃に注目してみたい。

 NPB通算20打数5安打1本塁打5打点 打率.250
 MLB通算37打数7安打0本塁打3打点 打率.189

 横浜高校時代は「4番・投手」として甲子園で春夏連覇を達成している。また、高校通算14本塁打を放ったスラッガーでもあった。DH制のあるパ・リーグの西武に入団し「打者・松坂」としてみる機会は大いに減ってしまった。それでもプロ2年目の2000年8月7日のオリックス戦では9回2死満塁の場面で代打として登場しセンターへ2点タイムリーを放っている。

 その他にも2002年の日本シリーズでは「7番・投手」として出場、2006年6月9日の交流戦・対阪神戦ではプロ入り初本塁打を左中間へ、特大の2ランホームランを記録している。またレッドソックス時代の2007年、ワールドシリーズ第3戦・ロッキーズ戦では2死満塁から2点タイムリーを放つなど勝負強い打撃を見せた。

 公式戦で打席に入ったのは2014年7月12日のマーリンズ戦が最後。打撃は得意でありながら全盛期はDH制のあるパ・リーグに在籍し、その打棒を見せつけるまでにはいかなかった。新天地・中日で先発ローテ入りを勝ち取ることができればオールドファンも期待する「打者・松坂」を再び見ることができる。実際に松坂は中日の入団テストを終えた際に「監督からは(若手投手に)バッティングを教えてくれと言われているので、そっちの方でも頑張りたいと思います」と、少し苦笑いを浮かべながら答えている。

「平成の怪物」も今年の9月で38歳を迎える。「目の前の目標を一つ一つクリアしていければ必ずチームの力になれると思っている。その結果、チームとして最高の結果を勝ち取れたらいい」。再びマウンドで輝きを放つことをファンは大いに期待している、そして「打者・松坂」の打撃にも……。

【一覧】「打者・松坂」にも注目 NPB、MLBでの松坂大輔の打撃成績

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