王貞治会長が抱く特別な感情 鷹のレジェンド集結に「我々にとって嬉しいこと」

ソフトバンク・工藤公康監督と話をする王貞治会長(右)【写真:福谷佑介】
ソフトバンク・工藤公康監督と話をする王貞治会長(右)【写真:福谷佑介】

小久保ヘッドの復帰で監督時代の中核が集結「我々にとって嬉しいこと」

 5年連続の日本一を目指す王者ソフトバンク。現在、キャンプ地・宮崎で来たるべきシーズンに向け、猛練習に励んでいる。今季は小久保裕紀氏が9年ぶりにヘッドコーチに就任。練習メニューに変化を加えるなど、また新たな風のもとでキャンプを進めている。

 そのキャンプ地で選手の動きに目を光らせ、時に身振り手振りを交えながら選手にアドバイスを送っているのが、王貞治球団会長だ。朝のアーリーワーク中からグラウンドに姿を現し、守備練習、打撃練習、そして時には全体練習終了後の居残り特打も見つめる。リチャード内野手ら期待の若手に助言を送るなど、精力的に動いている。

 その宮崎キャンプも7日が第2クール最終日となり、第3クールからはいよいよシート打撃などの実戦形式もスタートする。王会長は「ここまでスムーズにきている。選手はしんどかったと思うけど、頑張ってくれていていい形で進んでいる。選手も手応えを感じていると思います」とうなずく。選手は逞しく映り、そして2年連続リーグ優勝、5年連続日本一への手応えを感じているようだった。

 9年ぶりにホークスに戻ってきた小久保ヘッドも精力的に指導に当たっている。「練習方法を変えたり、小久保ヘッドの考え方にはこれまでやってきて、間違いないというのを持っている。精力的に動いているし、選手にもいい刺激になると思います」

 小久保ヘッドの復帰によって、王会長のもとでダイエーを日本一に導いた工藤監督、小久保ヘッド、そして城島健司会長付き特別アドバイザーと当時の中心選手が顔を揃えることに。王会長にとっても感慨深いことで「だいぶ前の話ですけど、彼らが選手でバリバリ戦った頃の雰囲気が、ここにきてまた違った面ですけど、できていることが我々にとって嬉しいことですね」と喜ぶ。

 今季は楽天に田中将大投手が、オリックスには平野佳寿投手が復帰。各球団が“打倒ホークス”を目指してくる。王会長は「みんな打倒ホークスでくると思うけど、我々としてもそれは覚悟している。他のチームで強力な補強をしているチームもあるけど、我々はチャレンジャーとして、2021年にトップに立つという気持ちで準備してきたい」と語り、5年連続日本一への決意を新たにしていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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