究極の技巧派にしてGG賞18度の名手 伝説的右腕の超美技動画に改めて脚光

パドレスでもプレーしたグレッグ・マダックス【写真:Getty Images】
パドレスでもプレーしたグレッグ・マダックス【写真:Getty Images】

通算355勝を誇るマダックス、背走→捕球→ジャンプ→捻り→一塁送球

 メジャーリーグ史上最高の投手といえば誰だろうか。長い歴史を振り返れば、多くの名前が挙がるだろう。その中に必ず含まれるであろう1人が、1980年代後半~2000年代で最高の右腕とされるグレッグ・マダックスだ。球史に名を残す技巧派投手は、通算355勝(227敗)をマークした一方で、18度のゴールドグラブ受賞を誇る名手でもあった。そんな伝説の投手の超美技をMLBのスペイン語版公式ツイッターが紹介。再び脚光を浴びている。

 驚異的なプレーが飛び出したのは、カブス時代の1992年9月21日のメッツ戦での美技だ。1番で出場していたパット・ハウエルの打球がワンバウンドで頭上を超えると、マダックスはターンしてマウンドから駆け下り、背走しながらキャッチ。そして、なんとジャンプしながら体を捻り、そのまま鋭いボールを一塁へ送った。俊足の打者走者は間一髪でアウト。敵地は騒然とし、当時の実況は「マダックスの凄まじいプレーだ!」と絶叫した。

 まさに、ゴールドグラブ賞18度の名手の凄みが凝縮されたプレー。この試合、マダックスは7回6安打1失点6奪三振と“らしさ”を存分に発揮したピッチングで19勝目をマーク。この年、自身初の20勝を挙げて初の最多勝に輝いた。

 カブスやブレーブスで3度の最多勝、4度の最優秀防御率に輝くなど通算355勝227敗、防御率3.16の成績を残した一方、メジャーキャリア23シーズンで奪三振王は1度もなし。サイ・ヤング賞4度、オールスター選出8度と究極の技巧派投手として圧倒的なキャリアを築いた。マダックスが13度も達成したことから、100球未満の完封劇は現在「マダックス」と呼ばれている。そして、この素晴らしいキャリアを支えたのが、この伝説のプレーに代表される驚異の守備力だった。

【動画】背走→捕球→ジャンプ→捻り→一塁送球…内野安打を阻止したマダックスの超美技

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