有原から豪快弾のマイナーリーガーは何者? ドラフトから半年で米代表の超逸材
新人王候補のアンドリュー・ボーン、プレミア12では山本由伸から中前打
レンジャーズの有原航平投手は2日(日本時間3日)、ホワイトソックスとのオープン戦に初登板し、初回に3ランを浴びるなどほろ苦デビューとなった。豪快な一発に“メジャーの洗礼”と言いたいところだが、この一発を放ったのはメジャー未昇格のマイナーリーガー。いったい何者なのだろうか。
メジャー未経験ながら昨季のMVP・アブレイユに続く「4番・DH」として先発出場したのはアンドリュー・ボーン内野手。1998年生まれの22歳で日本でいうと山本由伸と同世代にあたる。しかし、プロ入り後の実戦経験は2019年に55試合に出場したのみ。実力はベールに包まれているにもかかわらず、オープン戦ではレギュラー格同然の起用をされているのだ。
2019年ドラフト1巡目(全体3位)でホワイトソックスに入団したボーンは、球団史上最高額となる722万1200ドル(約7億7000万円)で契約。2021年のMLB公式プロスペクトランキングでも全体14位に入る超有望株だ。さらにすごいのはドラフトからわずか半年後に開催されたプレミア12のアメリカ代表に選出。主力として出場し、侍ジャパンとの試合では同世代の山本から中前打を放っている。
メジャーへのステップは順調に思われたが、2020年は新型コロナウイルスの影響でマイナーリーグが中止に。公式戦の出場は叶わずメジャー昇格もお預けとなってしまった。それでも、球団からの期待度は下がるどころか増しているのは、その圧倒的な打撃のポテンシャルだろう。守備走塁での貢献は見込めないものの、MLB公式サイトでは年平均で3割、30本以上の成績を予想されている。それに加えて選球眼も持ち合わせており、不安要素は見当たらない。
そこで飛び出した有原からの一発。期待は確信に変わり、指名打者のレギュラーとして開幕ロースター抜擢も現実味を帯びてきている。そして、新人王候補の筆頭にも名前が挙がってくるだろう。有原も好成績を収めた場合には強力なライバルとなるが、2012年のトラウトとダルビッシュのような熱い争いを期待したい。
(Full-Count編集部)