菊池雄星が迎えた“71億円の分岐点” 来季以降を左右、米紙「最も重要なシーズン」
2022年以降は「4年総額6600万ドル」の球団オプション有り
メジャー移籍後の2年間でいずれも防御率5点台と安定感を欠き、3年目の真価が問われるマリナーズの菊池雄星投手。契約上でも今季が“分岐点”となっており、米メディアでも「これまでで最も重要なシーズンに直面する」と見ている。
菊池は移籍1年目の2019年は32試合登板で6勝11敗、防御率5.46に終わり、昨季2020年も9試合で2勝4敗、防御率5.17だった。地元紙「ペニンシュラ・デイリーニュース」では「大きく期待されて、日本からメジャーリーグにやってきたのは、つい先日のことのようだ。しかし、この左腕はマリナーズで3年目のシーズンを迎えようとしている。それは、これまでとは比べ物にならないくらい最も重要なシーズンになるのは間違いない」と強調。その根拠の背景となっているのは、複雑な契約にある。
マリナーズとの契約は、最大で7年総額1億900万ドル(約118億円)だが、基本となるのは2021年までの3年4300万ドル(約46億6000万円)。2022年以降は球団側が契約するか選択できるオプションがあり、望めば4年総額6600万ドル(約71億円)の契約延長ができる。一方、球団が望まなくても菊池側のオプションで2022年までは契約を延ばすことが可能で、その場合は年俸1300万ドル(約14億円)となる。
記事では、サービス監督の菊池評も紹介。「フィールドでより安定したプレーが出来るようになればと思っている。それを垣間見たことはある。ただ、それをある程度の期間、安定して見ることが出来ていない」との見方で、完全に信頼感を得ているとはいえない現状にある。
菊池は8日(日本時間9日)のインディアンス戦に登板予定で、指揮官は3回、50~55球が目処になるとしている。シーズン開幕が近づく中、「マリナーズがキクチに対して、今後どのような選択をするか、(その決断をするために)どのように分析するか、ということも同時に始まる」と触れている。
さらに、来季以降の去就は今季の出来次第との見方をした上で「キクチが長期間球団に残ることになるかもしれないし、または、キクチ、球団の双方が他のオプションを探すことになるかもしれない」と強調。自らの未来をマウンドでの結果で掴み取れるか、勝負の3年目に注目が集まる。
(Full-Count編集部)