「満点では」工藤監督が大絶賛 2年目の海野隆司が鷹の“不安”を解消させる?
10日の巨人戦でスタメンマスクを被り、安打も放った海野隆司
■ソフトバンク 1-1 巨人(オープン戦・10日・PayPayドーム)
10日にPayPayドームで行われたソフトバンクと巨人のオープン戦。両チーム打線が奮わずに1-1の引き分けに終わったこの試合で、ソフトバンクの工藤公康監督から「満点ではないでしょうか」と絶賛を受けた選手がいた。この日、スタメンマスクを被った海野隆司捕手だ。
正捕手の甲斐拓也がいる中で、海野はこの日「9番・捕手」で先発起用された。開幕ローテ入りを狙う武田翔太投手とバッテリーを組み、5回までわずか2安打無失点に封じた。武田との話し合いの上でストレートとカーブを主体に巨人打線を翻弄した。
それだけではない。5回の第2打席で中前安打も放った。この日、ソフトバンク打線はわずか5安打。しかも、そのうち3本はベテランの川島慶三内野手が1人で放ったもの。あと2本は途中出場の牧原大成内野手、そして海野が打ったもので、バットでもアピールした。
試合後、工藤監督は「海野くんはヒットも出たし、満点ではないでしょうか」と手放しで称賛した。武田を引っ張った好リード、そして、安打を放ったバッティング。「続けてもいいかな、というところで続けていましたし、勘所も良かった。前回、野手の動きもしっかり見ていたので使ってみたんですけど、特徴を捉えた中でリードできた」と目を細めた。
現状、ソフトバンクには正捕手に甲斐拓也がいる。だが、ベテランの高谷裕亮捕手がオフに受けた右膝の手術からの復帰途中で、2番手捕手が定まっていない。もしも、甲斐に何かがあった時には……。そんなリスクがあったが、この日の海野の働きはその不安を解消してくれそうだ。
甲斐はフル出場を目指しているが、長いシーズンでかかる負担を考えれば、2番手捕手は重要な意味を持つ。その面から見ても、今季が2年目となる海野の存在が大きくなりそうだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)