「環境に慣れるだけで成長」―日ハム清宮の心を落ち着かせる栗山監督の言葉
第2クール初日も打撃練習は回避、守備力向上に手応えも「継続を怠れば忘れる」
米アリゾナ州スコッツデールで行われている日本ハムの春季キャンプは、5日(日本時間6日)から第2クールに入った。注目のドラフト1位ルーキーは、初のオフとなった4日(同5日)に先輩たちとともにNBAを生観戦し、米最大のスポーツイベント「スーパーボウル」もテレビ観戦。リフレッシュして臨んだこの日は、右手親指を痛めている影響で第1クールに続いて打撃練習を回避したが、栗山英樹監督から「この環境にしっかり慣れるだけで成長だから」とアドバイスを受け、焦らずに調整を続けている。
現役時代に名手だった金子誠1軍内野守備走塁コーチからマンツーマンで指導を受けるなど、第2クール初日も守備練習に時間を割いた清宮。この日は、フットワーク、捕球してからスローイングなどを重点的に行い、「もちろん捕る方もやってましたけど、これまではスローイングを重視してやっていました。(この日は)流れの中でいかにスローイングをしっかりできるかを重点的にやっていました。だんだんモノになっているなという感じがします」と手応えを示した。
一方で、「ただ、こうしていい感じで来ていますけど、継続を怠ればまたすぐ忘れてしまうと思うので、積み上げてきたものを失わないようにこれからもやっていきたい」とも言及。着々と守備力を向上させている。第2クールの目標について聞かれても「積み重ねかなと思います。バッティングなかなかできない中で、地道なことを積み重ねて自分のものにできればと思います」と続けた。
栗山監督のアドバイスも、ドラ1の心を落ち着かせている。この日、指揮官と話をした清宮は「指の具合とそんな中でも自分のペースでしっかりやってくれ、という感じで。この環境にしっかり慣れるだけで成長だから、と言ってくれたので。何もストレスを感じずに今までやれているので、本当に焦らずにやれればなと思います」と明かした。得意の打撃でアピールすることは出来ていないが、その時間も大切にするべきだという指揮官の理解があるからこそ、不安はない。
「早く打ちたい思いはもちろんありますけど、それで焦っても仕方ないので、しっかりやりたいです」
黄金ルーキーのプロ生活は始まったばかりだ。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)