ソト&オースティン復帰で逆に“得点力ダウン”の皮肉… 8連敗DeNA、どうする番長?

DeNAのネフタリ・ソト【写真:宮脇広久】
DeNAのネフタリ・ソト【写真:宮脇広久】

リーグトップ18打点など大活躍…ドラ2新人・牧をどう使う?

■巨人 7ー2 DeNA(17日・横浜)

 就任1年目のDeNA・三浦大輔監督が、いきなり厳しい試練にさらされている。セ・リーグ最下位のチームは17日、本拠地・横浜スタジアムで巨人に2-7と完敗。2019年4月に10連敗を喫して以来、2年ぶりの8連敗となった。

 コロナ禍で来日が3月27日にずれ込んだネフタリ・ソト内野手、タイラー・オースティン外野手の両外国人が、隔離期間を経てようやくチームに合流。2018、19年に2年連続本塁打王に輝いたソト、来日1年目の昨季に度重なる故障で65試合出場にとどまりながら20本塁打を量産したオースティンの存在は、チーム浮上のきっかけになると期待されていた。ところが、思い通りにはいかないのが野球の難しさ。2人がスタメンに復帰してから、逆に得点力がダウンしている皮肉な現状となっている。

 ソトとオースティンはそろって今月13、14日のヤクルトとの2試合に代打で出場。翌15日の同カードからは、3試合連続でスタメンに名を連ねている。しかし、この3試合で2人はともに11打数2安打(打率.182)、0打点1四死球。特にオースティンの6三振(ソトは2三振)が目立つ。

 チームはこの3試合で1点、0点、2点の計3得点に終わった。計96打数20安打(打率.208)。それ以前の17試合では58得点(1試合平均3.4得点)を挙げ、574打数140安打(打率.250)をマークしていたのに比べると、得点力はむしろダウンしているとも言える。

 実際、DeNA打線は開幕から、1番に関根もしくは桑原、2番・柴田、3番・牧、4番・佐野、5番・宮崎の並びで、それなりにつながりがあった。ところが、2番・牧、3番オースティン、4番・佐野、5番ソト、6番・宮崎となってからは、助っ人2人の不振で分断されている。17日には、リーグ最多の5犠打を決めている柴田に出場機会がなかった。

 敢えてここで打線に手を付けず、両外国人が試合勘を取り戻すまで待つ手もある。しかし、8連敗でテコ入れなしでは、この日雨の中で試合を見守り続けた9978人の観客も浮かばれない。三浦監督は「これまでもスコアラーの方を含めて対策を講じてきたが、結果的になかなか得点できていない以上、違う対策をしてトライしていくしかない」と明言した。

 厳しい状況のDeNAだが、絶好調のドラフト2位ルーキー・牧がいる。17日現在、リーグ1位の18打点、2位の6本塁打、3位の打率.350をマーク。まさに新人離れした活躍ぶりだ。まずは牧をクリーンアップに戻すことになるか……。新指揮官の腕の見せどころでもある。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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