DeNA山崎&三嶋は防御率1点台奮闘 今永、エスコバーら復帰が巻き返しへの希望
エスコバー、今永が2軍で復帰 三浦監督「そろいつつある」
■DeNA 2ー2 巨人(18日・横浜)
8連敗中のDeNAは18日の巨人戦(横浜)を2-2で引き分け、連敗脱出に失敗した。ここにきて今季セットアッパーを務める山崎康晃投手、守護神の三嶋一輝投手が負け試合に登板するケースも出てきた。2人の好調ぶりが、DeNAにとっては一縷の望み。単なる無駄働きで終わらせるわけにはいかない。
リードして8回、9回を迎えない限りはセットアッパー、抑えを起用しないチームもあるが、連敗中のDeNAはなかなかそういう形に持ち込めない。この日も1点ビハインドの8回に、山崎が登場した。1球1球、「おりゃ!」などと雄たけびを上げながら奮闘。梶谷を遊飛、岡本和を遊ゴロ、香月を一ゴロに仕留め3人で片づけた。その裏に味方打線が同点に追いつき、9回には三嶋。こちらも3者凡退で終えた。
白星にはつながらなかったが、三浦大輔監督が「登板間隔なども考えながら使っていく。特にホームゲームでは、同点の9回表にクローザーが出ていくことはある」と語っていた通りの起用だ。
侍ジャパンの守護神も務めた山崎は、昨季まさかの大不振で2軍落ちを経験。今季もキャンプ、オープン戦を通じてファームで調整したが、開幕1軍に滑り込み、これまでに同僚の砂田毅樹投手の11試合に次ぐリーグ2位タイの10試合に登板。計9回1/3を投げて2失点、防御率1.93と安定している。
山崎に代わって昨季途中から抑えを務める三嶋は、今季開幕戦の巨人戦で同点の9回裏に登板し、いきなり亀井にサヨナラソロを浴びたが、これが今季唯一の失点。8試合に登板し防御率1.29と好調だ。セーブ数はわずか2にとどまっているが、チーム全体で3勝しかしていない(15敗3分)のだからやむをえない。8試合のうち、味方がリードした状況で登板したのは3度。今月8日の敵地バンテリンドームでの中日戦では、9回表に味方が2点を追加し4点差での登板となったため、セーブがつかなかった。11日の本拠地での阪神戦では、今季初めてビハインドの状況で登板し、無失点に抑えたが、チームはそのまま1点差で敗れた。
泥沼でもがくDeNAだが、この日はコロナ禍で来日が遅れていた最速160キロのリリーバー、エドウィン・エスコバー投手がイースタン日本ハム戦で初登板し、1回1安打2奪三振1四球無失点。三浦監督は「(エスコバーの投球内容については)まだ報告が来ていないが、(メンバーは)徐々にそろいつつある」とうなずいた。前日には、左肩の手術から復活を目指すエース今永昇太投手も、ファームで4回1/3、73球を投げて1失点。着実にステップを踏んでいる。
エスコバー、今永が復帰し、山崎、三嶋の“勝利の方程式”にリードしてつなぐ形ができれば……。そして、やはり来日が遅れていたネフタリ・ソト内野手とタイラー・オースティン外野手が打線の中軸として試合勘を取り戻せば……。ベイファンが希望をつなぐ要素はまだある。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)