DeNA打線に欠かせない“恐怖の8番打者” 得点圏打率.423を誇るベテランの存在

DeNA・大和【写真:荒川祐史】
DeNA・大和【写真:荒川祐史】

チーム最年長33歳…三浦監督も「若い選手にとって頼りがいのある先輩」と称賛

■ロッテ 11ー7 DeNA(4日・横浜)

 交流戦に入ってから好調のDeNA。原動力の1人が“恐怖の8番打者”だ。チームは4日、本拠地・横浜スタジアムでのロッテ戦に7-11で打ち負けたが、「8番・遊撃」でフル出場した大和は5打数3安打4打点と気を吐いた。ここまで得点圏打率は脅威の.423(26打数11安打)をマークしている。

 DeNAの急上昇は交流戦開幕と同時に、捕手の伊藤光を2番、大和を8番(DH制のパ・リーグ球団主催試合では9番)に固定してから始まった。この日も2点を追う3回2死二、三塁で、ロッテのドラフト1位ルーキー・鈴木から中前へ同点適時打。「自分のバットでランナーを還すんだと強い気持ちを持って打席に入りました」とうなずいた。

 6点ビハインドの9回2死一、二塁でも、フローレスの149キロ速球を右前へ。スライディングキャッチを試みた右翼手マーティンが後逸して2者が還り、諦めない姿勢を結果で示した。

 勝負強い大和が打線の底に控えていることで、ビッグイニングが生まれ、DeNA持ち前の得点力が最大限に発揮される。大和自身、今季トータルの打率は.235だが、交流戦10試合に限ると.314(26打数11安打)の好調ぶり。守っても華麗なグラブさばきを披露している。

 現在DeNAのショートは、倉本と柴田がケガで戦列を離れており、田中俊と3年目の知野は控えているものの、基本的にチーム最年長の33歳・大和がフル出場を求められる状況だ。

 2017年オフに阪神からFA移籍し4年目。プロ16年目のベテランには、26歳で主将を務める佐野らとはまた違った持ち味の求心力がある。三浦大輔監督は「経験豊富だし、あれだけの実績がある。若い選手たちにとって頼りがいのある先輩で、よく話を聞いている」と証言する。派手な長打攻勢を得意とするDeNA打線だが、大和のいぶし銀の働きも見逃せない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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