カブスはマー君の争奪戦から撤退すべき? 米サイトが「お願いだから、マサヒロ・タナカとはサインしないでください」

ソリアーノとの『悪夢』の契約

 カブスはマー君と契約するべきではない? 楽天からポスティングされた田中将大投手(25)に対して、ヤンキースなどが獲得に本腰を入れているが、本命の1つであるはずのカブスについて、米ヤフースポーツは「お願いだから、マサヒロ・タナカとサインしないでください」と異例の“要請”を行っている。

 記事では、カブスファンにとってアルフォンソ・ソリアーノと7年1億3600万ドル(約143億万円)の契約を結んだことは「悪夢」だったと言及。ただ、エンゼルスがアルバート・プホルスと、今オフにはマリナーズがロビンソン・カノと同じような大型契約を結んだと紹介している。その上で「カブスに1つ、お願いをしたい。お願いだから、お願いだから、マサヒロ・タナカとサインしないでほしい。お願いだから」と何度も「Please」を繰り返し、強く訴えている。

 セオ・エプスタイン編成本部長のチーム再建方法には、3年目にして批判の声が上がっている。人々はイライラし、時には怒っているという。チームが低迷すれば、ドラフトでは上位指名権を得られたため、ファームには若手有望株が揃っているが、田中はそういった苦労や忍耐をぶち壊すピースになるというのだ。

 田中の成績や年齢には、求めるだけの価値がある。近年の日本人投手の活躍もあり、いい契約を手にするだろう。まだ25歳と若く、キャリア通算で99勝35敗、防御率2.30と抜群の成績を残している。紙の上で見る限り、彼を気に入らない理由は何もない。

 ただ、本当に大切なのは、カブスにフィットするかだ。

 確かに、カブスは先発投手を必要としている。さらに、最終的には誰かに大金を費やす必要もある。ただ、今年はそれをやるときではないという。特に、今のカブスは、まだメジャーで実力を証明していない選手には、大金を費やすべきではないというのだ。

 大金を使うのは、若手有望株の選手が育ち、どのポジションに補強が必要か分かってからでいい。さらには、足りないポジションを埋めるため、ハンデを背負うことなくトレードに打って出られるようになることが大切だ。そのときのために、若い芽を潰すようなことはするべきではないということか。

 これらのことを考えると、カブスが先発ローテーションを埋めるために、ベストの選手に1億ドル(約105億円)以上を費やすことは愚かに思える、と記事では訴えている。そして、「お願いだから、タナカとサインしないでください」と繰り返した。

 カブスは田中獲得を「最優先事項」と位置づけている。日本のエースが米国でも活躍できることを確信しているからに違いない。結果的にサインできない可能性もあるが、現状では争奪戦に本腰を入れることになるだろう。そんな状況の中で、この記事の必死の“お願い”はカブスに届くだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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