DeNA山崎が6度目のオールスター出場 “球宴限定”の変化球を「今年も投げたい」
ナックルは高校時代に習得もプロ入り後封印した幻の球種
「マイナビオールスターゲーム2021(第1戦=16日・メットライフドーム、第2戦=17日・楽天生命パーク宮城)」の監督推薦選手が5日に発表され、ファン投票と選手間投票で選出されなかったDeNAからも、山崎康晃投手(6度目)、三嶋一輝投手(2度目)、佐野恵太外野手(初出場)の3人が選ばれた。
山崎はルーキーイヤーの2015年から5年連続でファン投票選出(セ・リーグ抑え部門)されていた。昨季途中からセットアッパーに配転され、球宴も初めて監督推薦に回ったが、「非常に光栄なこと。全国の皆さまに夢を与えられるプレーをしたい」と意欲に変わりはない。そして、例によって「ナックルを投げたい」と公約した。
山崎にとってナックルは、強豪・帝京高に進学した際、ライバルに勝つために習得した思い出の球種だ。ただし、亜大時代に2学年上の東浜巨投手(現ソフトバンク)から教わったツーシームがいまや山崎の代名詞となり、ナックルはプロ入り後公式戦では封印。“球宴限定”となっている。2019年の第1戦では、9回に登板して先頭のグラシアル(ソフトバンク)の初球にナックルを投じたが、腰付近への死球となり、そこから2失点した。
山崎にとって球宴は「地元の先輩の森本稀哲さんが出ていた印象が強い」と言う。森本氏は同じ東京都荒川区出身で家族ぐるみの付き合いがあり、幼少の頃から憧れの存在。日本ハム時代に3度球宴出場を果たし、優秀選手賞2度と活躍した他、奇抜なコスチュームで登場し観客の爆笑を誘った。
その山崎が今年の球宴で最も対戦したい打者は、オリックスの吉田正尚外野手。1歳下で青学大出身の吉田とは、大学時代から同じ東都リーグでしのぎを削り、大学日本代表でチームメートとなったことも。
2019年の「第2回 WBSC プレミア12」に続き、東京五輪でも共に侍ジャパンに選出され金メダルを狙う仲である。「いい選手であることは大学時代から知っているし、対戦すること自体が楽しみ」と笑った。何かと思い入れの強い球宴で勢いをつけ、東京五輪とシーズン後半戦につなげてほしい。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)