「できるだけ長いイニングを」鷹マルティネスが6回1失点7勝目で首位オリに待った
今後は東京五輪米代表に合流「チームメートとの対決が楽しみ」
■ソフトバンク 3ー1 オリックス(10日・PayPayドーム)
ソフトバンクのニック・マルティネス投手が10日のオリックス戦(PayPayドーム)に先発し、6回116球、1失点の粘投で7勝目を挙げた。5回途中で100球に到達したが、そこからが圧巻のピッチング。最後は猛牛打線の主軸を4連続三振に斬ってマウンドを降りた。
チームの連敗を「3」で止めるべく「鷹の祭典」のマウンドに上がったマルティネス。オリックス打線のしつこい攻撃に苦戦しつつも、粘り負けしない投球で6回を1失点に抑えてみせた。
首位を行く好調オリックスと対し「ファールで粘られて大変だったが、試合前からしっかり話し合った『攻めて、負けない投球』ができたよ」と、キャッチャー甲斐との“バッテリー力”を強調した。工藤公康監督も「相手もよく粘っていましたが、(マルティネスが)よくしのいだと思います」と、屈しない投球を高く評価した。
5回2死から宗に四球を与えたところで100球に到達、ただそこからが圧巻の投球だった。まずは吉田正を空振り三振に仕留めてイニングを終えると、6回のマウンドにも上がり杉本、T-岡田、モヤの中軸もすべて空振り三振に斬ってみせた。
「最後のイニングは、自分がクローザーになった気持ちで、体に残っているものを全部つぎ込んだ。球数も把握していたし、体の状態もわかっていたので次の投手につなげるつもりで投げたよ」とマルティネス。さらに「アメリカでは先発は100球がメドとされているが、先発投手がゲームの流れの中で、できるだけ長いイニングを投げる日本のスタイルが好き」とも語った。
明日からホークスを離れ、東京五輪を戦うアメリカ代表に合流する。最後に「オリンピックでチームメート(柳田悠岐、栗原陵矢、甲斐拓也)と対戦するのが楽しみだね。どう抑えるのかは言えないけどね」と、明るいマルちゃんスマイルを見せていた。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)