マリナーズ指揮官が示唆 9番イチロー+1番ゴードンの“高速ユニット”結成
体力消耗を防ぐ起用法を採用「週4、5試合程度に出場する」
マーリンズからFAとなっていたイチロー外野手が6年ぶりにマリナーズに復帰した。スコット・サービス監督は「勝利に貢献してくれる。だからこそ契約したんだ」「依然として脅威」と語り、44歳のメジャー最年長野手に高い期待を寄せている。地元ラジオ局「ESPNシアトル」公式サイトが報じている。
イチローの記者会見前に取材に応じたサービス監督は、驚きの補強に喜びを隠しきれない様子で次の様に語ったという。
「彼をチームに再び迎え入れることができて本当にワクワクしている。シアトルに復帰することになるが、彼は象徴的存在。球団と街のために多大な貢献をしてきた。私は彼がチームの勝利に貢献できると思っている。だからこそ、我々は契約したんだ。ファンもワクワクしていると思うし、選手もそうだろう。しかし、大事なことは勝つこと。彼は勝利の手助けをできる。だから、我々は彼に賭けたんだ。どうなるか見てみよう」
イチローは2001年から12年シーズン途中までマリナーズで活躍。ルーキーイヤーに新人王とMVPを同時受賞し、10年連続で200本安打、オールスター、ゴールドグラブ賞受賞など様々な偉業も打ち立てた。ファンも選手も歓迎モードだが、2001年から遠ざかっているプレーオフ進出のために大物補強を希望する地元メディアからは、イチロー獲得に否定的な声も出ていた。それでも指揮官はチームの勝利に向けた補強だと、力強く断言している。
昨季まで所属したマーリンズのドン・マッティングリー監督は、イチローの体力的消耗を防ぐ起用法をとっていたが、サービス監督も同様のプランを立てているようだ。1週間で6、7試合に出ることはないと明言し、「対戦相手やスケジュールにもよるが、1週間に4、5試合程度出場することになるだろう」と話している。
そして、打線では秘策がある。昨季までマーリンズで師弟関係を築いた韋駄天ディー・ゴードン外野手との“変則ワンツーパンチ”だ。監督はイチローを下位打線で起用する方針を明かし、「彼とディー・ゴードンが続けば、それも面白い。イチローが持つスピード面での成績(盗塁)は知っているし、全盛期ほどではないかもしれないが、それでも依然として脅威だ」と、高速ユニットが相手チームに与えるプレッシャーを期待した。
「彼がグラウンド上で素晴らしい本能を発揮するのは、全盛期にも見た通りだが、それは何歳になっても消えることはない。野球を熟知し、勝利に必要なものを知っている。大きな戦力となり、試合で貢献してくれるだろうし、クラブハウスにどんな変化をもたらせてくれるのか楽しみにしているよ」
指揮官が高く評価する、衰え知らずの鉄人は、凱旋のセーフコフィールドでどんなプレーを見せてくれるだろうか。
(Full-Count編集部)