西武投手陣の救世主? 新助っ人カスティーヨが“鬼門”ヤフオクDで好投
6日のソフトバンク戦で4回2安打1失点と好投「前回より確実によかった」
大きな期待を抱かせる4イニングだった。西武の新助っ人ファビオ・カスティーヨ投手。6日にヤフオクドームで行われたソフトバンクとのオープン戦に先発すると、失った点は本多雄一に浴びたソロ本塁打での1点のみ。4回2安打1失点と好投し、開幕ローテ入りにも前進した。
最速166キロの触れ込みのカスティーヨ。力強く、打者の手元で変化するファストボールにスライダー、チェンジアップを織り交ぜたスタイルで1回、2回と3者凡退に切った。3回は先頭のグラシアルに中前安打を許したが、吉村裕基を遊ゴロ、堀内汰門を注文通りの遊ゴロ併殺打に打ち取った。4回に本多にソロを浴びたが、その他は危なげなかった。
「前回よりは状態は確実に良かった。真っ直ぐとスライダーはテンポよく投げられた。チェンジアップがもっと上手く使えたら良かったなと思うよ」と振り返り、まずまずの手応えを掴んだ様子だった。
西武にとってヤフオクドームは鬼門である。昨季の成績は1勝11敗と、ヤフオクドームだけで10個の借金を作った。昨季、唯一の勝利は6月24日の対戦。オープン戦とはいえ、それ以来となる敵地での勝利だった。
野上亮磨がFAで巨人に移籍して迎える今季。西武にとっては12球団屈指の力を持つ打線に対し、投手陣の戦力がやや手薄な感がある。大黒柱の菊池雄星がいる先発陣も、2枚目以降はウルフ、十亀剣、多和田真三郎、高橋光成、野上の人的補償で加入した高木勇人、そしてルーキーの齊藤大将らが候補に挙がるが、ソフトバンクはもちろん、楽天などと比較しても層の薄さは否定できない。
ローテにカスティーヨがしっかりと入れば、それもいくらか解消できるはず。ドミニカ共和国出身の29歳が、西武投手陣の救世主となるかもしれない。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)