「なおエ」脱却へ…エンゼルスGMが2投手放出の意図説明、20年ドラ1が先発へ
20年ドラフト1巡目指名の左腕デトマーズが8月1日に先発
トレード期限が終了した30日(日本時間31日)、エンゼルスのペリー・ミナシアンGMがオンライン取材に応じ、2投手を放出した意図を語った。チームでは、先発左腕のアンドリュー・ヒーニー投手がヤンキースに、救援左腕のトニー・ワトソン投手はジャイアンツにそれぞれ移籍。投手陣のテコ入れに向け、“新鮮力”の必要性を説いた。
エンゼルスで7年目を迎えたヒーニーは今季ここまで18試合に先発して6勝7敗、防御率5.27。ミナシアンGMは「ヒーニーは7年間、このチームでプレーしてベストを尽くしてくれた。彼のニューヨークでの成功を願っている」と労いつつも「リード・デトマーズのためにロースターのスポットを空ける狙いがあった」と説明。昨年のドラフトで1巡目指名した若手左腕が翌31日(同8月1日)に先発することを踏まえ、優先度を示唆した。
一方、ジャイアンツから今季加入したワトソンは36試合で3勝3敗、防御率4.64でチームを去ることに。ミナシアンGMは「ワトソンは在籍期間は短かったが、このクラブハウスに大きな影響をもたらしてくれた」と感謝の言葉。今回のトレードでヤンキースからマイナー2投手、ジャイアンツからマイナー3投手を獲得している。
2投手の放出にとどまった点について「チームを解体させることを重要視しているわけではない」と強調。ワイルドカードでのプレーオフ進出ラインまで6ゲーム差にいる現状を踏まえ「怪我人が何人もいる苦しい状況の中でも非常にいい戦いをしている」との見方を示した。その上で「ヒーニーをトレードし、対価として得た選手は理にかなっていると我々は思っている。トニーは今季ブルペンで素晴らしい活躍をしていたのでトレードする考えはなかった。とは言え、3投手を獲得できるということで、その機会を逃すことはできなかった」と決断に至った経緯を語った。
エンゼルスは29日(同30日)時点で51勝51敗の五分で、リーグ西地区4位。今季も投手陣は課題となったままで、リーグ12位のチーム防御率4.80。日本でも、大谷翔平投手が打ってもチームが度々負けるため、「なお、エンゼルスは負けた」を意味するネットミーム「なおエ」が話題になるほどに。本塁打王争いで独走する二刀流のアーチを無駄にしないためにも……。投手陣を強固にすることが先決となる。
(Full-Count編集部)