元DeNA・小池Jr.の2年生4番が“有言実行”の決勝打 東海大菅生が聖地まであと1勝

東海大菅生・小池祐吏(左)【写真:川村虎大】
東海大菅生・小池祐吏(左)【写真:川村虎大】

今大会1割台の4番がキッパリ「準決勝、決勝にとってあります」

 全国高校野球選手権西東京大会の準決勝が31日、東京ドームで行われ、選抜ベスト8の東海大菅生が世田谷学園を8-0の7回コールドで下し決勝進出を決めた。先制打を放ち、チームを勢いに乗せたのは小池祐吏内野手(2年)だ。父は横浜や中日で活躍し、現在DeNAの1軍外野守備走塁コーチを務める正晃氏。結果を残せずにいた良血の4番打者に、爆発の気配だ。

 2年生4番が沈黙を破った。両軍無得点で迎えた3回2死満塁。この夏から4番に座る小池が先制の2点適時打を放った。1ボール2ストライクと追い込まれた4球目、外角のボール球をしぶとく中前に運んだ。勢いづいた打線は、5番の岩井大和内野手(3年)も中越えの2点三塁打を放ち、リードは4点に。6回にも4点を追加し突き放した。投手陣は先発・櫻井海理投手(3年)と本田峻也投手(3年)の左腕リレーが7回を無失点に抑え、コールド勝ちで決勝進出を決めた。

 小池は昨秋から今春にかけては5番を打っていた。この夏は若林弘泰監督が「成長を感じている」と評価し4番に抜擢したものの、ここまでは打率1割台の絶不調。苦しむ中でも、気持ちは折れていなかった。準決勝に向けての練習中、若林監督にこう宣言したという。

「準決勝、決勝にとってあります」

 言葉の意図を問われると、小池は笑いながら答えた。「本当に調子悪くて、若林監督と打撃の相談をしている中で、冗談で言ってしまいました。だから、きょうはなんとしても打たないといけないなって。執念で持っていけたのでよかったです」。言葉で自らを追い込み、バットに当てた。

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