フェンス越えが“単打”になったワケ… 「愚かなルール」がキング争いに影響?
中堅手のグラブをかすめたのが、すべての混乱の始まりだった
■ブレーブス 9ー2 Dバックス(日本時間23日・アリゾナ)
中堅フェンスを越えた大飛球が、単打となる珍事が起きた。22日(日本時間23日)に行われたダイヤモンドバックスとブレーブスでの試合での一幕で、MLB公式サイトが「混乱した?」というタイトルで伝えている。
この試合、ブレーブスのデュバルは初回1死一、三塁でダイヤモンドバックスの先発・ケリーから38号本塁打と思われる大飛球を放った。打球は中堅手のマッカーシーのグラブをかすめ、フェンスを越えた。飛距離412フィート(約125.6メートル)の一撃だ。しかし、捕球されたと思った一走のライリーがベースへ戻り、デュバルはこれを追い越してしまった。
走者追い越しのルールによって、打者走者のデュバルはアウトになり「理解できない」という表情。3ランになっていたはずが2点適時打となった。デュバルは現在、ナ・リーグの本塁打王争いで2位につけ、40本でトップのタティスJr.(パドレス)を追う。幻の1本が、タイトル争いに影響する可能性もある。
ブレーブスの地元局「バリー・スポーツ・ブレーブス」がこの模様をツイッターで紹介すると、ファンからは「嫌だけど、これは正しい判定だ」「正しい判定だけど、愚かなルールだ」と一発が消えたことを残念がるコメントが集まった。
さらに「審判がしっかりとキャッチしたかホームランか宣告するべきだった」「とても混乱している。ホームランで3点入ったって通知が来ているんだけど。2ランヒットで彼はセカンドでアウトになったって? なに?」「彼らが混乱している理由が完全に理解できる。あちこちでいろんなシグナルが出ている。これは審判が悪い」「2人の審判がそれぞれ違う判定をしている」と、審判の一貫しない判定に抗議するコメントも多かった。
日本のプロ野球では2004年、日ハムの新庄剛志が放った“サヨナラ満塁弾”が、走者追い越しで単打となった例が知られる。喜びが混乱を招く様は、洋の東西を問わないようだ。