昨季世界一の意地か、17連勝の勢いか 白熱必至のナ・リーグWCゲームの展望
ドジャースは最多勝左腕・ウリアスをブルペン起用する可能性も
■ドジャース ー カージナルス(ワイルドカード・日本時間7日・ロサンゼルス)
ドジャースとカージナルスが激突するナ・リーグのワイルドカード(WC)ゲームは6日(日本時間7日)、ドジャースの本拠地ドジャー・スタジアムで行われる。シーズン106勝を記録しながらジャイアンツに一歩及ばず地区優勝を逃した昨年王者のドジャースか。破竹の17連勝で、圏外から一気にポストシーズンへの切符を掴んで勢いに乗るカージナルスか。注目ポイントを見ていきたい。
先発投手には両チームとも実績ある大ベテランを抜擢した。ドジャースは今季途中にトレードで獲得した37歳のマックス・シャーザー。移籍後は11試合で7勝負けなし、防御率1.98と3度のサイ・ヤング賞を獲得した実力を遺憾なく発揮している。一方のカージナルスはアダム・ウェインライト。40歳を迎えた今季も206回1/3を投げる鉄腕ぶりを見せ、17勝7敗、防御率3.05とエースとして君臨した。完投数3回は今季メジャー最多タイ。どこまでチームを牽引できるか。
救援陣はドジャースに分がありそうだ。救援防御率3.16はジャイアンツの2.99に次いでメジャー2位。さらにデーブ・ロバーツ監督は、今季20勝を挙げ、最多勝に輝いたフリオ・ウリアスをブルペン起用する可能性を示唆した。昨年のポストシーズンではリリーフとして4試合に登板し、13回1/3を自責0に抑えるなど大舞台での強さも証明済みだ。
ドジャースの不安要素となるのが主砲マックス・マンシーの負傷。本塁打、打点、出塁率、長打率などで今季チームトップに立つ男が、レギュラーシーズン最終戦の守備で走者と交錯し、左肘を痛めた。ロバーツ監督によると、WCゲーム出場の可能性はかなり低いという。
カージナルスはメジャー屈指の守備力を誇る。MLB公式サイトによると、どれだけの失点を防いだかを元に守備力を測る指標DRS(Defensive Runs Saved)はリーグ断トツだ。また、盗塁、犠打、犠飛の数でもそれぞれメジャー上位に位置している。自慢の守備で失点を最小限に防ぎつつ、足と小技を絡めて手堅く点を重ねていけるかが勝負の鍵を握りそうだ。
勝ったチームが、今季メジャー最高勝率を誇るジャイアンツとの地区シリーズに進む。サンフランシスコへの切符を掴むのはどちらになるだろうか。
(Full-Count編集部)