“最高の指名”をした球団は？　今年のドラフト会議の傾向にあった各球団の狙い

野球解説者の野口寿浩氏の“トップ”は西武、他11球団も「大成功と言える」

　2021年の「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」が11日、都内のホテルで行われ支配下で77人、育成で51人が指名された。今年はそれぞれの各球団が補強のポイントを抑えた指名だったといえる。ヤクルト、日本ハム、阪神、DeNAでプレーした野球解説者の野口寿浩氏が“最高”のドラフトをした球団に挙げたのは西武だった。

　4球団競合となった西日本工大・隅田知一郎投手を引き当てただけでなく、2位には大学侍ジャパンに選ばれた経験のある筑波大・佐藤隼輔投手。1、2位で即戦力の先発左腕の指名に成功した。「自分たちのチームに何が足りないかが明確になっていた」と話す。また、4位の八王子高・羽田慎之介投手は将来性ある長身左腕で、近い将来のエース候補に。5位の八戸工大一高の黒田将矢投手も「将来、クローザーにもなり得る存在」と平良海馬投手とともにブルペンを支える投手になる期待がかかる。強肩捕手の中大・古賀悠斗捕手、左打ちの白鴎大・中山誠吾内野手といった大型ショートも、次世代を見据えた“完璧”な指名となった。

　西武を“NO.1”に挙げたが、他の11球団も遜色ないドラフトだったという。成功だったか、課題が残ったか……。例年は“差”が浮き彫りになるが、野口氏の目には「各球団が今、足りない部分を補うことを目的したドラフトとなっていた。どこの球団の人に聞いても『ウチは大成功』と答えるのではないでしょうか」と分析している。

　その中でも高評価だったのは育成と即戦力のバランスが取れ、ウィークポイントを補った巨人や、次世代を見据え、好投手が並ぶ中、上位で高校生捕手の市和歌山の松川虎生捕手、“ポスト中村奨吾”を担える国士舘大・池田来翔内野手を指名したロッテ、くじを2度も外しながらも即戦力左腕を2人指名した広島、打力強化を徹底的に打ち出した中日の名を挙げていた。

（Full-Count編集部）