監督でも選手でも“世界一”を経験 日本ハムの新GM、稲葉篤紀氏の輝かしい経歴
2005年に日本ハム移籍、「稲葉ジャンプ」が定着するなどファンに愛された
日本ハムは27日、今年の東京五輪で侍ジャパン日本代表を率いて金メダルに導いた稲葉篤紀氏のGM就任を発表した。49歳の稲葉氏はヤクルト、日本ハムでプレー。通算2000安打を達成した名選手で、侍ジャパンの指導者を長く務めてきた。そのキャリアを振り返る。
稲葉氏は1972年8月3日、愛知県北名古屋市出身。中京大中京高では甲子園出場経験はなく、法大に進学し東京六大学通算86安打、打率.280、6本塁打をマークした。1994年ドラフト3位でヤクルトに入団。当時の野村克也監督が明大でプレーしていた息子・克則(楽天育成捕手コーチ)の試合を観戦した際に目に留めたというエピソードは有名だ。
ヤクルトでは入団1年目から出場機会を得て、1997年と2001年のリーグ優勝&日本一に主力選手として貢献。2004年オフにFA宣言し、メジャー移籍を目指したが叶わずに翌2005年2月に日本ハムと契約した。
新天地で打棒にさらに磨きがかかり、2006年に日本シリーズMVPを受賞すると、翌2007年は首位打者と最多安打のタイトルを獲得。2012年に通算2000安打を達成し、2014年を最後に現役引退した。チャンスで打席を迎えるとファンが一斉に飛び跳ねる「稲葉ジャンプ」が定着するなど、絶大な人気を誇った。NPB通算2213試合出場、2167安打、261本塁打、1050打点、打率.286。ベストナイン、ゴールデングラブ賞をそれぞれ5度受賞した。
稲葉氏は国際経験も豊富。2008年北京五輪、2009年と2013年WBCに選手として出場し、2009年WBC優勝に貢献した。コーチで2015年プレミア12、2017年WBCを経験した。2017年7月に侍ジャパンの監督就任。2019年のプレミア12を制覇、今年の東京五輪では金メダルを獲得した。現役引退後は日本ハムのスポーツ・コミュニティ・オフィサー(SCO)としての活動も続けてきた。様々な経験を積み重ねた稲葉氏がどんなチーム作りをしていくのか、注目される。
(Full-Count編集部)