鷹はなぜ新監督に藤本博史2軍監督を据えたのか？　王会長と三笠GMが会見で明かした経緯

藤本氏は2011年から1軍打撃コーチなどを歴任し、今季は2軍監督を務めていた

　ソフトバンクは29日、来季の新監督に藤本博史2軍監督が就任すると発表した。同日、本拠地PayPayドームで就任会見が行われ「こんな光栄なことは巡ってこないだろうと、野球人として思っていなかった。巡ってきて、要請された時は不安だったんですけど、家族にも相談して、光栄なことだから思い切ってやったらどうだ、と言ってもらった」とオファーを受諾した心境を明かした。

　7年間で5度の日本一に輝いた工藤公康前監督は今季4位に低迷した責任をとって、今季限りで退任。小久保裕紀ヘッドコーチの昇格など後任の候補が挙がる中で、藤本2軍監督に白羽の矢が立った。

　会見に同席した三笠杉彦取締役GMは藤本2軍監督に新監督就任のオファーを出した経緯について「新監督の選定にあたって、会長等々とも議論して、いま一度、1軍、2軍、3軍、フロント、チームを組織するみんなが束になって一丸になって、日本一奪還に向けてやっていきたいという中で、1番適任なのが藤本2軍監督なのではと要請させていただきました」と意図を説明した。

　また、特別チームアドバイザーを兼務することになった王貞治球団会長も「南海時代からずっとホークスと歩んできてくれた人。今のホークスのことを1番熟知していると思う。若い人を育てていますので、これからのホークスの戦力になる人を知っているのは心強い。毎年毎年、前に進まないといけない世界。藤本監督は適任では、と思う」と語り、世代交代を進める上でうってつけの人材と判断しての監督就任となった。

（福谷佑介 / Yusuke Fukutani）