筒香嘉智が1年契約で残留 パイレーツが契約過程で取り入れた異例の試みとは?
本来は本拠地でのメディカルチェックを受ける必要があるが…
パイレーツからFAとなり単年400万ドル(約4億5000万円)で残留することが決まった筒香嘉智外野手。代理人を務めるジョエル・ウルフ氏は29日にオンライン会見を開き、パイレーツが今回の契約に際して行った異例の試みについて明らかにした。
1年契約で合意し、パイレーツに残留することが決まった筒香。通常、メジャーリーグでは移籍に合意すると、球団が指定する医療機関でメディカルチェックを受け、それをクリアして正式に契約を結ぶことになる。そのため、選手は球団の本拠地に赴く必要があった。
だが、パイレーツは今回、筒香の契約に際して通常とは異なる取り組みを行った。契約が合意した段階で筒香はすでに日本に帰国しており、これまで通りであれば、メディカルチェックを受けるためには、再び米国に向かわねばならず、コロナ禍での隔離期間も避けられなかった。
「パイレーツは交渉の過程で非常に親切だった。隔離期間がある中で、私たちはヨシが米国に渡ってまた戻ってとすることなく、身体検査も含めて契約を完結させる方法を探していた」とウルフ氏は明かす。レンジャーズのドクターからの推薦を受け、日本の医師、病院のもとでのメディカルチェックを受けることをパイレーツ側も了承。これをクリアし、晴れて、再契約を結ぶことができたという。
コロナ禍において、日本人をはじめとする外国人選手にとってはこのメディカルチェックの仕組みは契約において1つのネックになる。そのため、ウルフ氏は「これが将来の兆しになることを願っている。そうなれば今後、私たちと同じような状況にいる日本人選手が契約を結ぶことが非常に容易になるだろう」と語り、このメディカルチェックの仕組みがスタンダードになることを期待していた。
(Full-Count編集部)