イチロー、復帰戦無安打も本拠地大歓声に感慨「シアトルを離れたくないな」
6年ぶりのマリナーズ復帰、試合前のレッドカーペットでは「ここで絶対ケガできない(笑)」
マリナーズのイチロー外野手は29日(日本時間30日)、インディアンスとの開幕戦に「9番・左翼」でスタメン出場し、2打数無安打1三振だった。復帰後初ヒットは出なかったものの、試合前から大歓声を浴び、「この先はシアトルを離れたくないなという気持ちになりますよね」と振り返った。マリナーズは2-1で勝利した。
2012年7月15日のレンジャーズ戦以来、2083日ぶりにマリナーズの選手として本拠地セーフコ・フィールドのグラウンドに立ったイチロー。セーフコ・フィールドはレギュラーシーズンでは同球場史上最多となる4万7149人の超満員の観衆で埋まり、スタンドにはイチローを歓迎するボードも目立った。
イチローは試合前の選手紹介では大歓声をファンから浴びた。レッドカーペットを颯爽と走って登場したが、試合後には「あそこは、ここで絶対ケガできないから(笑)、そっちの方がね。ここでケガしたら、洒落にならんぞと」と話し、笑った。先頭打者として迎えた3回の第1打席では「イチローコール」も。ただ、この場面は昨季サイ・ヤング賞右腕クルーバーの前に一ゴロ。5回2死二塁の第2打席もカウント1-2から空振り三振に倒れ、好機でヒットを打つことはできなかった。
ただ、守備でも3回にラミレスの浅い左飛を捕球すると、ファンは大歓声。7回もエンカーナシオンの大飛球をフェンス際でしっかり捕球するなど、開幕直前まで懸念材料となっていた右ふくらはぎ張りの影響は感じさせなかった。契約が遅くなったためキャンプ合流が遅れ、ふくらはぎの張りに加えて頭部死球も受けるなどアクシデントが多かったが、しっかりと間に合わせた。
イチローは8回の守備から交代。復帰初戦は2打数無安打1三振だった。マリナーズは初回に主砲クルーズの2ランで先制すると、エース右腕のヘルナンデスが6回途中無失点。救援陣も1点を失ったが何とかリードを守り、開幕戦を勝利で飾った。
復帰後初ヒットはお預けとなったが、開幕を故障者リスト入りせずに迎え、シアトルのファンから大歓声を浴びた。イチローは「お帰りと言ってもらえるのはもう少し先かなと思っていたんですけど、こんな風にしてもらったら、もうこの先はシアトルを離れたくないなという気持ちになりますよね」と改めて“故郷“への愛着を示した。メジャー18年目のシーズンは最高の歓迎とともに始まった。
(Full-Count編集部)