ミキハウス初戦敗退も…空手女子・清水希容さんに陣田監督「いい影響及ぼしてくれた」

ミキハウスのマスコットガール・清水希容さん【写真:中戸川知世】
ミキハウスのマスコットガール・清水希容さん【写真:中戸川知世】

清水さんは「凄く勉強になりました」と振り返った

 16年ぶりの舞台も1点差で散った。ミキハウスが1日、東京ドームで行われた第92回都市対抗野球、東京ガス戦に2-3で惜敗。それでもマスコットガールとしてベンチ入りした東京五輪の空手・女子形銀メダリストの清水希容さんのエールを受けて、最後まで見せ場をつくった。

 4回に3点を先制されるも、直後に日本生命からの補強選手・原田拓実内野手の適時二塁打と長谷川成哉外野手の適時内野安打で1点差に迫った。6回には2死一、二塁も無得点とあと1点が遠い中、7回の攻撃前に陣田匡人監督が動いた。

「ここ、というところで一声掛けてもらいました」。世界を舞台に戦い、今夏の東京五輪では銀メダルを手にしたアスリートの言葉はナインに響いた。同社所属の縁で「01」のユニホームにハーフパンツ姿でベンチから祈るように見つめ、必死に声を出していた清水さん。指揮官は「スポーツをやられているのでいい声を出していたし、世界で活躍している人なので、色んな考えだったりメンタルの話をしていただいたり、いい影響を及ぼしてくれたのではと思います」と感謝した。

 プロ野球の世界にはないマスコットガールという“ポジション”でチームを鼓舞した清水さんも「負けたのは悔しいですが、チームは最後まで諦めず、一つになっていました。初めての都市対抗は、エネルギーに満ちていました。会社として、これだけ力を入れて応援することは、あまりないことだし、凄く勉強になりました」と振り返った。

 白星こそ掴めなかったミキハウスだが、8回には2死満塁、9回には2死一、三塁と最後までしぶとさを見せた。前回出場時の2005年には外野手として出場していた陣田監督は「ここで野球ができる嬉しさは身に染みて感じたと思うし、悔しさもあると思う。悔しさを糧に来年やってくれると思う。次(の開催)は夏になるが、半年後しっかり帰ってこられるように」と先を見据えた。会社創業50周年の記念イヤーに踏み出した一歩を、今後の糧にする。

(町田利衣 / Rie Machida)

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