9回2死から“奇跡”を起こし続けたロッテ岡大海 「起死回生の3発」を振り返る

9回2死から“奇跡”を起こし続けたロッテ・岡大海の3発を振り返る【画像:パーソル パ・リーグTV】
9回2死から“奇跡”を起こし続けたロッテ・岡大海の3発を振り返る【画像:パーソル パ・リーグTV】

岡はサヨナラ弾を2本、同点弾を1本放った

 ロッテ岡大海外野手は2021年シーズン、プロ9年目で自己最多の110試合に出場し、打率.242(161打数39安打)、6本塁打18打点、11盗塁をマーク。起死回生の本塁打を3本放ち、ファンに歓喜をもたらした。ここでは3本の劇的弾を詳細に振り返る。

 1本目はZOZOマリンスタジアムで行われた4月21日の日本ハム戦、岡は1点ビハインドの9回裏2死1塁で打席に入った。カウント1-0から日本ハムの守護神・杉浦稔大投手が投じた低め速球を豪快にはじき返すと、高く舞い上がった打球は失速することなくバックスクリーンに飛び込み、逆転サヨナラ2ランとなった。

 ロッテにとって本拠地での逆転サヨナラ弾は、2001年7月9日のダイエー(現ソフトバンク)戦でフランク・ボーリックが3点差をひっくり返す逆転サヨナラ満塁本塁打を記録して以来、20年ぶり。その試合は「ボーリックナイト」として、今もオールドファンの間では語り草となっている。岡の一発もそれにちなんで「ヒロミナイト」と呼ばれ、球団から公式グッズも販売された。

 2本目は10月10日に札幌ドームで行われた日本ハム戦での同点弾。2点ビハインドの9回表2死1塁で打席に入った岡は、杉浦に対してカウント1-2と追い込まれた。しかし、4球目のスライダーを引っ張ると、打球は左翼席に土壇場で追いつき試合を引き分けに持ち込んだ。

 3本目は10月15日にZOZOマリンスタジアムで行われたソフトバンク戦で放ったサヨナラ2ラン。1-1で迎えた9回裏2死一塁、カウント3-1から森唯斗投手のカットボールを捉えた。打球はバックスクリーン左に飛び込み、シーズン2本目のサヨナラ本塁打に。この一打は「ヒロミナイト2」と呼ばれ、前回同様に球団から記念グッズが発売された。

 起死回生の3発を放った今季が、キャリアのターニングポイントとなるか。追い込まれた状況で集中力を発揮してみせた岡には、来季以降もファンを熱狂させるような活躍を期待したいところだ。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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