イチローの262安打を見守った指揮官が語る「美しい記憶」とある“心残り“
04年にマリナーズ指揮官だっメルビン監督、シアトル復帰を「喜んでいる」
6年ぶりにマリナーズに復帰したイチロー外野手は、3月31日(日本時間1日)の本拠地インディアンス戦で「9番・左翼」で開幕2試合連続の先発出場を果たし、攻守で躍動した。3回に先頭ラミレスのホームランを“強奪”するスーパーキャッチを見せると、打撃でも今季初安打を含む2安打をマーク。通算3082安打として歴代単独21位に浮上した。試合は惜しくも5-6で敗れたが、本拠地セーフコ・フィールドのファンの前で圧倒的な存在感を見せた。
メジャー18年目のシーズンのスタートを思い入れの深いセーフコ・フィールドの大歓声の中で迎えた背番号51の凱旋を喜んでいる人間は多い。
アスレチックスのボブ・メルビン監督もその1人だ。
「イチローはマイボーイ(親友)だよ。私もマリナーズに復帰したことを心から喜んでいるんだ。最高のタイミングだと思うよ。彼にとっても特別な場所に戻るということは。まだ自宅もある。シアトルは彼にとってのホームなんだ。開幕戦ではセーフコ・フィールドの観客も素晴らしいオベーションで出迎えていた。ふくらはぎの状態もあるようだけれど、コンディションももっと上がってくるはず。そうすれば、何の問題もないと思う」
2003、04年シーズンにマリナーズの監督を務め、強い信頼関係を築いた指揮官はこの日、本拠地エンゼルス戦の試合前のダグアウトでこう話し、柔和な表情を浮かべた。
背番号51と深く結びついたセーフコ・フィールド。メルビン監督の心の中にも、今でも忘れられない光景があるという。