NPBにくる可能性も? ロックアウト長期化で影響受ける大物FA投手たち
通算200勝のレスターや133勝のハップらベテラン投手がFAのまま
MLBのロックアウトが長期化の様相を呈している。機構側と選手会の間での労使交渉が遅々として進まず、解決の糸口が見えないまま、新年を迎えた。FAとなっている選手たちの交渉も凍結されており、今後、さらに長期化すれば、こういった選手たちに大きな影響を与えることになりそうだ。
ロックアウトが長引くことによって考えられるのが、FA選手たちの“国外流出”だ。なかなか去就が決まらない状況に陥り、NPBやKBOといった異国のプロリーグにプレーの場を求める選手が出てきても、なんら不思議ではない。現に選手会側のストライキで活動休止状態となった1994年のオフには、ケビン・ミッチェル、フリオ・フランコ、シェーン・マック、ダリン・ジャクソンといった大物がNPBに移籍した。
そこで、現時点でFAのままとなっている主な大物投手を紹介する。
○スティーブ・シーシェック(前エンゼルス、35歳)
メジャー通算668試合に登板した実績を持つサイド右腕。昨季もエンゼルスで74試合に登板して0勝2敗、防御率3.42の成績を残した。2013年と2014年にはマーリンズで、2016年にはマリナーズでクローザーを務めた経験も。昨季の年俸は100万ドル(約1億1600万円)で、日本の球団でも手が届く額となっている。
○キム・グァンヒョン(前カージナルス、33歳)
2020年にカージナルスに加入した韓国人左腕。60試合制で行われた2020年は8試合に投げて3勝0敗、防御率1.62と活躍し、昨季も27試合で7勝7敗、防御率3.46とまずまずの成績を残した。昨季の年俸は400万ドル(約4億6400万円)と高額だが、巨人やソフトバンク、楽天と行った資金力が豊富な球団であれば、手を出せない額ではない。
○ジョン・レスター(前カージナルス、37歳)
メジャー通算200勝を誇る37歳の大物左腕。昨季はナショナルズ、カージナルスで計28試合に登板して7勝6敗、防御率4.71だった。今季の年俸は1000万ドル(約11億6000万円)とNPB球団にとってはかなりの高額。条件面をダウンさせることができれば、といったところだろうか。
○ジョニー・クエト(前ジャイアンツ、35歳)
メジャー通算135勝、2桁勝利6回を誇るベテラン右腕。今季もジャイアンツで22試合に登板して7勝7敗、防御率4.08の成績を残した。体を“クネクネ”させて打者を幻惑する投げ方でも知られる。昨季の年俸は2183万ドル(約25億3000万ドル)。流石にこれと同等の条件であれば、NPB球団が手を出せる額ではないが……。
○JA・ハップ(前カージナルス、39歳)
こちらもメジャー通算133勝を誇る大物ベテラン左腕。39歳となり、衰えが見えるものの、昨季はツインズ、カージナルスで計30試合に投げて10勝8敗、防御率5.79をマークした。昨季の年俸は800万ドル(約9億2700万円)だったが、年齢と成績を考えれば、条件面はさらにダウンしそう。去就が決まらなければ、日本の球団にもチャンスはあるか?
(Full-Count編集部)