2度目のリハビリ登板で3回3失点の田中将大に米紙「復帰が遅れる可能性」
女房役はファストボールの制球難を指摘
右手首の腱の炎症と前腕部の張りで故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの田中将大投手が27日(日本時間28日)、傘下3Aスクラントンのポータケット戦でDL入り後2度目の先発マウンドに上がり、3回4安打4奪三振2四球で3失点という内容だった。この結果を受け、右腕の状態を不安視する声が出ている。MLB公式サイトが「タナカは2度目のリハビリ登板後に違和感なし」との見出しで報じている。
試合前に65球を目処とされていた田中はこの日62球を投げた。3イニングでソロ本塁打を含む3失点を喫したものの、本人は登板を終えた後は地元メディアなどに大きな問題がなかったことを明かしている。
その右腕に関し、この日、女房役を務めたオースティン・ロマイン捕手は「彼のスプリットが良かった頃に、ボールを受けたことはあるよ。今回も良かった。これが2度目の(リハビリ)登板であることを忘れてはいけないけど、強くていい動きだった」と語ったという。
一方で、「彼の左打者に対するカットボールは本当に良かった。ファストボールの制球があっちにいったりこっちにいったり。それが少しトラブルの原因になったと思う。カーブで早めにストライクを稼ぐことはできたけど、ファストボールの制球がね」ともコメントしており、この日は制球が安定しなかったことを指摘している。
また、地元紙「ニューヨーク・ポスト」は「マサヒロ・タナカはリハビリ登板で打ち込まれ、ヤンキース復帰が遅れる可能性浮上」と報じている。
この日、田中から本塁打と二塁打を放ったジャッキー・ブラッドリー・ジュニア外野手は記事の中で「彼はストライクを取りに急いでいるように見えたね。ストライクゾーンにボールを集めて、球数をコントロールしようとしていた。ファストボールは問題なかったと思うよ。89から92(マイル=約143キロから約148キロ)。彼の速球はいつもそれくらいでしょう」と分析している。
さらに記事では田中が初回に93マイル(約150キロ)のファストボールを投げて以降、回を追うごとに球速が低下した様子を伝えており、メジャー復帰を目指す田中の状態に懐疑的な見方を示している。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count