DeNA石井琢朗コーチにまさかの助言… 主砲オースティンが掲げた“走塁意識改革”
ランチ特打後に野球談義、石井コーチ感謝「チームにとってありがたい」
打つだけの助っ人ではない。DeNAの主砲タイラー・オースティン外野手はランチ特打後、石井琢朗1軍野手総合コーチを呼び止めた。身振り手振りを交えての野球談義。内容はまさかの走塁だった。石井コーチは目を丸くして振り返った。
「走塁の話だったのでビックリした。クリーンアップで(打線の)柱になってくる選手であろうと思いますから。そういう選手が打つだけじゃなく、走塁にも興味を示してくれる、意欲を持ってくれる。チームにとってありがたいです」
談義中には走塁でリードを取るような仕草も。現役時代に4度の盗塁王に輝き、歴代16位の通算358盗塁をマークした石井コーチは助言を送られたという。
「去年の盗塁数が少なかったのはリードの仕方にあるんじゃないか、と。もうちょっと真っすぐ出て走った方がいいんじゃないかとアドバイスを頂きました」
チーム31盗塁はリーグワーストで、少しでも先の塁を狙うなどの走塁改革はチームに不可欠だ。石井コーチは助っ人砲の走塁意識に頭を下げた。
「今年のチームの課題に走塁がある。それに対してオースティンが積極的に話をしてくれた。すごくいいことだなと。僕らが発信するよりオースティンや選手に発信してもらって。積極果敢な走塁を示してくれば、チームにとってマイナスなことではない」
来日3年目のオースティンがNPBで決めた盗塁は昨季の1個のみ。それでも、フェンス激突を恐れないハッスルプレーは大きな持ち味だ。オースティンの献身的な意識がチームを変えるか。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)