鷹・甲斐拓也も絶賛「ボール素晴らしい」 23歳育成右腕が150キロ台連発でアピール
2020年の育成ドラフト8巡目で入団した中村亮が1回無失点と好投
■ソフトバンク 5ー2 ロッテ(オープン戦・4日・PayPayドーム)
4日に本拠地PayPayドームで行われたロッテとのオープン戦。5-2で勝利したソフトバンク投手陣の中で、キラリと光った背番号3桁の右腕がいた。育成選手の中村亮太投手、23歳。東農大オホーツクから2020年の育成ドラフト8巡目で入団し、今季が2年目となる右腕だ。
宮崎キャンプの途中からA組に合流していた中村亮。この日は3点リードの7回にマウンドへ上がると、150キロを超えるストレートを連発した。先頭の山口への初球にいきなり152キロをマークすると、最後は150キロの見逃し三振に。続く松川はフルカウントから四球を与えたものの、続く平沢を中飛、菅野を二直に切り、1イニングを無安打無失点に封じた。
ルーキーイヤーの昨季はウエスタン・リーグで7試合に登板し、防御率5.40の成績だった。ただ、150キロを超えるストレートの力強さは高く評価されており、藤本博史監督も就任直後に名前を挙げて期待を寄せた1人だった。オープン戦初登板で無失点に封じ「体がフワフワした感覚があり、すごく緊張しました。でもしっかりと腕を振り、自分の良さを出すことはできたと思います」と振り返っていた。
この右腕を高く評価していたのが、マスクを被っていた甲斐拓也捕手だ。同じ育成選手から球界を代表する捕手にまで成長した甲斐は「中村は素晴らしい球を投げていました。初めてのドームで力が入ったと思います。僕も気持ちが分かる。その中で自分の球をしっかり投げてきた。ボールは素晴らしかったですし、四球も勝負しにきていてのものだった」と称賛していた。
まだ荒削りなところはあるものの、初のオープン戦マウンドでそのポテンシャルを見せた中村亮。現在、1軍には中村亮のほか、支配下昇格に近づく藤井皓哉や重田倫明と3人の育成投手がいる。開幕までに支配下昇格を勝ち取るのは誰か。レギュラー争い、開幕1軍争いだけでなく、この3人のアピールも見逃せない。