捕手と本格歌手の異色の“二刀流” アストロズ23歳の挑戦にMLB公式も注目
オンシーズンは選手でプレーし、オフシーズンは歌手としてライブなどに出演
MLBで「二刀流」といえば、エンゼルスの大谷翔平投手が思い浮かぶだろう。昨季はア・リーグMVPを獲得。この活躍で、メジャーだけでなく日本球界でも二刀流に挑戦する選手が出てきている。そんな中、MLB公式サイトはアストロズ傘下に在籍するルーク・ベリーヒル捕手が取り組む、一風変わった“二刀流”に注目し、特集している。
ベリーヒルは捕手とカントリーシンガーという異色の二刀流プレーヤー。オンシーズンは捕手としてプレーし、オフシーズンになると歌手として活動。記事では「一番の目標は野球でのパフォーマンスで拍手を浴びること。そしてベリーヒルには球場を離れた世界でも夢がある。『いつか自分のコンサートを開いて、スタジアムなどの会場を満員にしたい』」と紹介されている。
MLB公式サイトによれば、ベリーヒルの父ラリーさんは1980年代から1990年代にかけてプロの歌手として活動しており、様々なバンドに所属していた。父の影響でベリーヒルは音楽が大好きになり、大学1年の頃に独学でギターを習得し、6か月ほどで弾き語りができるまでに成長。オフにはライブに出演するようになった。
移動のバスの中でギターの練習をしたり、弾き語りをしてチームメートを楽しませたりもしているというベリーヒル。マイナーリーグの試合では国歌斉唱を務めたことも。「出場する予定じゃなかったから、お昼をたらふく食べた。国歌斉唱はうまくいっていたんだけど、終盤盛り上がるところでゲップが出ちゃったんだ。みんなに笑われた」という珍事もあった。
すでに複数のプロデューサーと接触し、より一層、音楽に取り組みたい思いがある一方で、現在は野球に集中しているというベリーヒル。2019年のドラフト13巡目でレッズに指名され、2021年にアストロズへトレードで移籍した。昨季は2Aで9試合に出場し、打率.313をマーク。23歳の異色の“二刀流選手”はメジャーリーグの舞台に辿り着けるか。