新庄監督の“成功”を恩師ヒルマン氏が確信する訳 現役時代を回顧「彼は用意周到」

日本ハム・新庄剛志監督(左)【写真:荒川祐史】
日本ハム・新庄剛志監督(左)【写真:荒川祐史】

現役時代は「勝つためにプレーし、同時に楽しんでもいた」

 25日に開幕するプロ野球。最大の注目は日本ハムの監督に就任した「BIGBOSS」こと新庄剛志監督だろう。2003年から07年まで日本ハムの指揮を執り、04-06年に「SHINJO」とともに戦ったトレイ・ヒルマン氏は何を思うだろうか。米アリゾナ州テンピのキャンプ地で「Full-Count」の取材に応じ、自らのNPBでの経験も元に「素晴らしい仕事をしてくれると思っている」とエールを送った。

 BIGBOSSがSHINJOとして日本ハムでプレーした3年間、指揮を執っていたのがヒルマン氏。現役最後の2006年は25年ぶりリーグ制覇&44年ぶり日本一を果たしており、お互いに忘れられない存在だろう。それから16年の月日を経て日ハムの指揮を執るBIGBOSSにヒルマン氏は強い期待を寄せた。

「彼が監督になったことで興奮が高まってるに違いない。イナバ(稲葉篤紀)がGMでフロントに入って、カネコ(金子誠)さんといった昔のチームメートがコーチとしてビッグボスを助けるわけだからね。ロースターから最大限の力を引き出す素晴らしい仕事をしてくれると思っているよ。かなりの興奮を提供してくれるだろうね」

元日本ハム監督のトレイ・ヒルマン氏【写真:盆子原浩二】
元日本ハム監督のトレイ・ヒルマン氏【写真:盆子原浩二】

 3年在籍した日本ハムで計357試合に出場し、派手なパフォーマンスでも注目を集めたBIGBOSS。当時の印象を次のように語る。「いつでも本気だった。自分からもチームメートからも多くのものを求め、勝つためにプレーしていた。同時に楽しんでもいた。明らかにね。『シンジョウ・サイドショー』をしていたし、監督になってもそれをやっている。ファンに多くの興奮を与えている。彼は賢いんだ。用意周到でコーチからも選手からも多くのものを期待する。それが彼らの能力を引き上げ、競争力を高めることに繋がるだろう」。

 指導者の先輩としてアドバイスすることがあるとすれば、どんなことだろう。「最も重要なのは楽しむことだ。楽しみながら毎日新しいことを学び、選手や地域、ファンと緊密な関係を構築していくことだ。選手やスタッフとの距離が近づけば近づくほど選手たちはより良くなり、勝利に近づくだろうね」。BIGBOSSがどんな野球を展開していくのか。海の向こうからかつての指揮官も注目している。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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