マー君の「希望都市」は3つ?

田中の獲得チャンスを模索するメジャーの各球団

 楽天からポスティングされた田中将大投手(25)の争奪戦が一気にヒートアップした。9日には代理人のケーシー・クロース氏(50)同席のもと、8球団程度と面談を行った模様で、ホワイトソックスはオーナーまで出席する熱の入りようだったという。

 各球団が獲得のチャンスを模索しているが、米紙サンフランシスコ・クロニクルのジョン・シェイ記者はツイッッターで「田中の3つのお気に入りのスポットは、ロサンゼルス、ニューヨーク、ボストンだと聞いている。つまり5チームだ」とつぶやいた。この3都市に本拠地を置くドジャース、エンゼルス、ヤンキース、メッツ、レッドソックスの中に意中の球団が含まれるというのだ。

 つまり、ここまで熱心な姿勢を見せているカブス、ホワイトソックスの「シカゴ勢」や、アリゾナ州フェニックスが本拠地のダイヤモンドバックス、さらには豊富な資金力で有力候補の1つとされるマリナーズ(シアトル)、大穴として不気味な存在のブルージェイズ(トロント)、アストロズ(ヒューストン)などは、やや不利な状況に置かれていることになる。

 一方で、ドジャース、エンゼルス、ヤンキースは当初から本命視されてきた。いずれも資金力には問題はない。ただ、ドジャースに関しては先発の駒が揃っていることもあり、トーンダウンしている。ここにきて、スタン・カステン社長が獲得に消極的な発言をするなど撤退ムードだ。それでも、ネド・コレッティGMは代理人のクロース氏と接触したことを認めており、カステン社長の発言も額面通りには受け取れない。

 エンゼルス、ヤンキースに関しては、シェイ記者のつぶやきが真実ならば、頭ひとつ抜け出たと言えるかもしれない。どちらも獲得を熱望しており、田中が9日に面談を行った8球団の中にも含まれているようだ。すでに大型契約を提示していると見られるが、激しいマネーゲームに発展する可能性はあるのだろうか。

 メッツとレッドソックスは消極的とされているが、真実は分からない。いずれにせよ、田中が大都市を望んでいることは確かなようだ。生活面を考えても、ロサンゼルス、ニューヨーク、ボストンならば不自由することはないだろう。田中が何を基準にしてチームを選ぶかも、争奪戦の行方を占う上で重要な要素であることは間違いない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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