イチロー氏の剛球には「スピードガンが必要」　48歳とは思えぬ“本気”の低めに米驚愕

本拠地開幕戦を前に背番号「51」でマウンドから投球

■マリナーズ ー アストロズ（日本時間16日・シアトル）

　マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が15日（日本時間16日）、シアトルで本拠地開幕戦として行われたアストロズ戦を前に始球式のマウンドに上がった。現在もトレーニングを続けるイチロー氏が投げたのは、低めにしっかり制球された剛速球。これに米記者たちは「スピードガンが必要だ」と驚きの声を上げている。

　イチロー氏は2001年モデルの背番号「51」のユニホームで登場。マウンドからの投球は低めに決まったものの、わずかにベースから外れた。これにシアトルのスポーツ番組「Seattle Sports Live」で司会を務めるアーロン・レビーン氏は「あれにはスピードガンが必要だった！」とツイート、経済誌フォーブスに寄稿するモーリー・ブラウン記者も「イチローは失敗しない。この始球式の球を見て」とあまりの速さとボールの強さに驚いている。

　今夏、マリナーズの殿堂入りすることがきまっているイチロー氏は、メジャー通算3089安打を記録したレジェンド。2001年にオリックスから入団し、ヤンキース、マーリンズと移籍したものの引退もこの球団で迎えた。レジェンドの姿にスタンドは総立ちだ。

　メディアは東京五輪のドミニカ共和国代表としてプレーし、今春初めてメジャー昇格を果たしたフリオ・ロドリゲスが捕手を務めたことにも注目。地元紙「ザ・ニュース・トリビューン」のグレッグ・ベル記者は「イチローがマリナーズホーム開幕戦の前に始球式でフリオ・ロドリゲスに投げると球場は大歓声に。レジェンドが期待の新星へ」とツイート。今も球場で選手にアドバイスを送るイチロー氏が、教え子とともに歴史を刻んでいく場面に感慨深げだ。

（Full-Count編集部）