3戦目で初勝利のホークス東浜 状態良化の兆しも、気がかりな“一発病”
3試合連続となる2被弾で6回途中3失点、白星に「そこが一番」
今季3試合目。ようやく昨季の最多勝右腕に、今季初白星がついた。ソフトバンクの東浜巨投手。17日、本拠地ヤフオクドームで行われた楽天戦。6回途中3失点、130球で降板。「そこ(勝てたこと)が一番。勝ちがついて、自分も落ち着いて次から投げられると思う。勝ちをつけてもらって感謝しています」。決して内容は良くなかったが、味方の援護もあって、ようやく待望の勝ち星をつかんだ。
立ち上がりは悪くなかった。初回は2つの三振を奪って3者凡退に斬り、2回も3人で打ち取った。乱れ出したのは味方が先制した後の3回。失点こそしなかったが、連打と四球で2死満塁とされた。4回には先頭のウィーラーに四球を与えると、アマダーの適時打で1点を失った。さらに岡島にも四球を与えて満塁に。嶋、島内を打ち取って最少失点に切り抜けたが、持ち味の制球が乱れた。
6回には今江、岡島にソロを浴びて1点差に迫られた。さらに嶋の打球が右足のふくらはぎを直撃した。球数が130球となったこともあって、ここで降板。中継ぎ陣の救援を仰ぐことになった。
この日は守護神のデニス・サファテが足の張りで欠場。リリーフ陣の負担を考えれば、1イニングでも長く投げてほしいところだっただけに、降板後は「デニスが投げる投げないに関わらず、長いイニングを投げるというのは開幕から変わらず、投げないといけないと思っている。それを考えるとまだまだだと思います。球数をいかに減らしていくかをやらないといけないと思っています」と反省を口にした。
チームは5-3で勝利し、今季3試合目で初勝利をつかんだ右腕。「ボール自体は走っていた。点を取ってもらったあと、前のめりになってバランスを崩してしまった。ボールの強さは徐々に出てきている」と、徐々に状態は良化しているという。その中で気がかりなのが3試合連続で2本塁打を食らっている“一発病”。6被弾はリーグワーストとなった。今季初勝利をつかんだものの、昨季の最多勝右腕が本来の姿を取り戻すには、今しばらく時間がかかりそうだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)