交流戦V消滅に繋がった序盤の拙攻 3回まで7安打も1点止まりに藤本監督も嘆く
「3回ぐらいまではチャンスはあった」と言うものの…
■ヤクルト 3ー1 ソフトバンク(交流戦・10日・PayPayドーム)
ソフトバンクは10日、本拠地PayPayドームでヤクルトと戦い、1-3で敗れた。千賀滉大投手が7回2失点と粘りの投球を見せたものの、打線が9安打を放ちながらも1点止まり。拙攻続きに藤本博史監督も「つながりというところは、いろいろこっちも考えてやっているんすけどね」と嘆いた。
序盤の攻防が試合の流れを左右した。1点を先制された初回の攻撃。周東の中前安打、牧原大の左前安打で無死一、三塁のチャンスを作ったものの、柳田の併殺打の1点止まり。2回には1死から三森、ガルビスの連打で1死一、三塁としたが、甲斐が2球目のセーフティスクイズを決められずファウル。4球目にはスクイズを仕掛けたものの、これもファウルとなり、最後は最悪の二ゴロ併殺打。勝ち越しのチャンスを逃した。
さらに3回には2死から柳田、デスパイネの連打で2死一、二塁としたが、中村晃が見逃し三振に。序盤でチャンスをことごとく逸すれば、流れは悪くなるというもの。6回2死二、三塁では三森が空振り三振、8回1死一、二塁では中村晃が捕邪飛、グラシアルが遊ゴロに倒れ、あと1本が出ず。ヤクルトを上回る9安打を放ちながら、併殺の間の1点しか奪えなかった。
藤本監督も序盤の攻撃を嘆いた。「前半やね。セーフティスクイズがファウル、スクイズがファウル。5回までに先にリードしていきたいっていうところで、そういう失敗とか、あとはチャンスでもう1本というところ。3回ぐらいまではチャンスはあったと思います。ゲッツーで1点しか取れなかったっていうところ」。好機で不振の打者に回るのも巡りの悪さ。序盤で流れを手放したのがとにかく痛かった。
1点ビハインドの8回にはセットアッパーの藤井を投入。代打で起用した若い渡邉陸にそのままマスクを被せたものの、先頭で迎えた山田に痛恨のソロ本塁打を被弾した。「1点差ならチャンスあると思っていってる」と指揮官は藤井の投入意図を説明し「トリプルスリー3回やってるバッターに真っ直ぐばかりいくかっていうところもね。あのファウルを見て、どうだったんかなっていうのもありますけど、その辺はまだ勉強中なんで」と、バッテリーの攻め方には首を傾げた。
ヤクルトに3連勝ないし2勝1分けなら交流戦優勝の可能性もあったが、初戦に敗れ、2試合を残して可能性は消滅した。6月に入って、なかなか上向かない打線の状態。幸いにも楽天が敗れたため、リーグ首位は変わらなかった。あと2試合。リーグ戦再開に向けて、上昇のキッカケを掴みたいところだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)