マー君獲りへ情報戦が過熱!? エンゼルスGMがマー君との面談を否定
地元紙の取材にディポトGMが回答
ポスティング制度でメジャー挑戦を目指す楽天・田中将大投手の有力移籍先候補と見られているエンゼルスのジェリー・ディポトGMが地元紙ロサンゼルスタイムズの取材で「我々は田中とは会っていない」と発言し、米国で話題になっている。
田中は8日から10日までの強行軍で渡米。ロサンゼルスでメディカルチェックを済ませ、複数の球団と面談していた。地元テレビ局との大型放映権契約で絶大な資金力を誇るエンゼルスは先発投手の補強が不可欠で、一部報道では1億ドル(約105億円)を田中資金に準備しているカブスを遥かにしのぐ条件を提示しているともされていた。
しかしながら、ディポトGMはロサンゼルスタイムズ紙に対し、「我々は田中に会っていない。会う予定もなかった。それ以上のことは何もない。細かいことは話すつもりはない」と田中獲得に否定的なコメントを続けた。この発言を受けて、同紙のマイク・ディジオバンナ記者はツィッターで「エンゼルスが田中選手と会っていないことは、すなわち彼(の獲得)に法外な資金を投入しないことを意味する」と発信した。
同GMのコメントを信じるなら、それはエンゼルスが争奪戦から撤退したことを意味するが、ディポト氏は田中のメジャー挑戦の決まった辺りから、田中に対する発言を避けている。同じ西海岸で資金力のある争奪戦の競争相手と見られているドジャースのスタン・カステン社長も田中獲得に否定的な発言を続けている。強化幹部の発言のすべては、田中に対する過当競争による条件高騰を避けるための戦略である可能性もある。
一方、前述の2クラブやヤンキースとは対照的に、ホワイトソックスやダイヤモンドバックスなど本拠地のマーケットや収入規模の異なるクラブは違うアプローチを取っている。積極的に田中との交渉や評価をメディアを通じて開示することで、田中に対する誠意を積極的に発信しているようにも見える。百戦錬磨の強化幹部の発言が真実か否か。それは今後の交渉を見守るしかない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count