ユーティリティ性と「逆方向」 ロッテ大木、もう一度スタートラインに
内野手登録も外野でファーム19試合出場、逆方向への打球は「意識」
「学生のときはほとんどやっていなかった」という言葉通り、外野手としての経験に乏しい千葉ロッテの大木貴将内野手は今季、ファーム公式戦19試合で外野手を務めている。
「経験がない分、動きは難しい。外野の練習をすることが多いですね」と話す大木は、「打球判断、バッターがどういうバッターで、どういう感じの打球を打ってくるのか事前に考えて守備位置を取ったり、そういうところは気を付けています」と、不慣れな外野守備で心掛けていることを教えてくれた。
「今は外野をメインに練習していますけど、シートノックでは内野に入ったりします。もしかしたら内野をやるかもしれないので、(内野の)練習もやっています」と語る。実際に外野手だけではなく二塁手としても、ここまで2軍戦5試合に出場している。
大木は、バットでも打率3割近いアベレージを残す。出場した25試合のうち13試合で安打を放ち、6試合で複数安打を記録してきた。打撃好調の理由に「逆方向に強い打球が打てている」と話すように、20安打中12安打は左方向に放ったものだ。
試合前の打撃練習を見ていても、逆方向の打球が多い。本人も「あっち(左方向)に打てれば、ボールを引きつけて打てているということなので、意識してやっています」と言う。
3月3日の北海道日本ハムとのオープン戦で決勝打を放ちながらも、札幌遠征終了後に2軍へ合流となった大木。現在の2軍打撃成績は、25試合68打数20安打3打点、打率.294。“外野守備”、“逆方向への打球”を鍛え、4月21日には1軍昇格を果たしたが、チーム事情で再び2軍へ降格となった。戦力として必要とされ、1軍に定着するために。ここからまた、再スタートを切る。