田中将大は7回1失点で4勝目の権利持って降板 またも快投で復活アピール
復帰2戦目も快投、サイ・ヤング賞右腕と投手戦に“勝利”
ヤンキースの田中将大投手が9日(日本時間10日)、本拠地でのナショナルズ戦で右手首の故障から復帰2戦目の先発マウンドに上がり、7回5安打1失点6奪三振無四球と好投。4勝目の権利を持って降板した。2013年のサイ・ヤング賞右腕、マックス・シャーザーとの“エース対決”と壮絶な投げ合いを演じ、最後は勝利投手の権利をゲット。主砲ハーパーにソロ本塁打を浴びたものの、完全復活をアピールした。
田中は初回、先頭のエスコバーを94マイル(約151キロ)の直球で二ゴロに仕留める。レンドンはスライダーで中飛、メジャートップタイの19本塁打を誇るハーパーは10球粘られた末にツーシームでニゴロと、3者凡退のスタートとなった。
2回も4番のジマーマンをスライダーで遊ゴロ、ロビンソンはスプリットで空振り三振、ラモスは直球で遊ゴロと好投が続く。3回はデズモンドをスライダーで空振り三振、エスピノザはスプリットで2者連続で空振り三振、テイラーはスライダーで中飛で3者凡退。一回り目は1人の走者も出さないパーフェクトピッチングとなった。
すると、ヤンキース打線はその裏に先頭のドリューがソロホームラン。先制に成功した。
4回、田中は先頭のエスコバーに1球目の直球をセンター前に運ばれる。これが初ヒットとなったが、レンドンは遊ゴロでダブルプレー。結果的に2球で2アウトを取る。しかし、注目のハーパーとの2度目の対決では、1ボールから真ん中低めへの93マイル(約150キロ)の直球をセンターに持っていかれる。フェンスオーバーのソロホームラン。今季20号を浴び、同点とされた。続くジマーマンは直球で2ゴロに打ち取った。
5回はロビンソンを外角への直球で見逃し三振、ラモスは直球で二ゴロ、デズモンドはツーシームでレフトフライと、再び3者凡退に抑える。
6回は先頭のエスピノザをスプリットで二ゴロ、テイラーはライトフライと、いずれも初球で打ち取った。エスコバーにはレフトへの二塁打を浴びたが、レンドンは止めたバットにボールが当たり、投ゴロに抑えてピンチを切り抜けた。ここまで71球でいいペースでの投球が続く。
その裏、ヤンキースは1死一、三塁とチャンスを作るも、相手の好守などもあり、得点を奪えない。
7回、先頭のハーパーはスプリット3球で追い込む。4球目もスプリットを投げると、ハーパーはバント。スリーバント失敗で三振となった。続くジマーマンはスライダーで見逃し三振。ロビンソン、ラモスには連続安打を許し、2死一、二塁とされるが、デズモンドはスプリットで中飛。無失点に抑えた。
球数は87球となった田中は、この回限りで降板。すると、その裏に相手の失策もあり、ヤンキースが4点を奪取。田中に4勝目の権利がついた。
田中はこの日、87球でストライクは63球。防御率は2.48となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count