大谷翔平の電撃移籍は「難しい」 読めない二刀流の価値、獲得球団に求められる対応力
前例のない二刀流選手のトレード「ショウヘイの価値は誰にも分からない」
エンゼルス・大谷翔平投手の“周辺”が何かと騒がしい。チームは地区4位に沈み、ワイルドカード圏内からも10.5ゲーム差と低迷。8月2日(日本時間3日)のトレード期限が近づく中で、2023年オフにFAとなる大谷については、さまざまな情報が飛び交っている。仮にトレードを成立させるには……。大谷ならではの難題がいくつかあるように見える。
トラウト、レンドンとの大型契約で“身動き”が取れず、マイナーは人材不足。二刀流・大谷を放出して多くの若手有望株を得る。チーム再建を考えると、大谷のトレード放出にはメリットが多いように見える。だが、前例のない二刀流選手のトレード。まずは“対価”を決めるのが難しい。
昨夏のトレード戦線でナショナルズは3度のサイ・ヤング賞シャーザー、遊撃ターナーを放出した見返りに、ドジャースから若手有望株4選手を獲得。投打で主力級の実力を持つ大谷なら、これが一番近いケースになるか。とはいえ、米メディア関係者は首をかしげる。大谷のトレード放出の可能性は「ゼロチャンス」と断言する米USAトゥデイ紙のボブ・ナイチンゲール記者は「ショウヘイの価値は誰にも分からない」と疑問を口にした。
エンゼルスに近いメディア関係者は、アート・モレノ球団オーナーの存在を口にする。これまで“売り手”に回ったことはなく、大谷は超がつく人気選手だ。MLB公式サイトのエンゼルス番レット・ボリンジャー記者は「アート・モレノは売り手になることを好まない。チームの戦力を維持したいと思っている。ショウヘイとトラウトが同じチームでプレーすることを諦めてないと思う。ファンもすごく怒るだろうしね」と事情を語った。