阪神投手陣の“異常な数字” 投手成績でリーグ1位を独占、7月のチーム防御率1.24

阪神・青柳晃洋、伊藤将司、湯浅京己、岩崎優(左上から時計回り)【写真:荒川祐史】
阪神・青柳晃洋、伊藤将司、湯浅京己、岩崎優(左上から時計回り)【写真:荒川祐史】

先発防御率、救援防御率もリーグ1位、ケラーは再昇格後11試合で防御率0.84

 最大16あった借金を完済し、勝率5割の2位タイで前半戦を終えた阪神。歴史的なV字回復を支えたのはやはり投手陣の奮闘だろう。数字で見ると、セ・リーグの投手成績においてほとんどの項目の1位を阪神が独占。さらに、7月に入るとチーム防御率1.24とますます圧倒的になっている。

 まずはじめにチーム防御率で見ると2点台は2.57の阪神のみ。2位ヤクルトの3.34に大差をつけている。先発防御率、救援防御率に分けて見ても2点台は阪神だけで、ローテとブルペンどちらも偏りなく安定しているのがわかる。同時に失点264、自責点240もリーグ1位の数字となっている。

 また、完投、完封の多さも目にとまる。青柳がリーグ1位の4完投、伊藤将が同2位の3完投と牽引し、チームでの完投数は断トツの10。完封5もリーグトップだ。さらには被本塁打、WHIP(1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値)の2つの数字でリーグ1位なのも興味深い。失点に直接つながる「走者を出す」「本塁打を打たれる」機会がともに少ないことが、好成績の裏付けになっている。

 7月になると暑さや疲労の影響もあり投手陣が崩れるチームも多いが、阪神はさらに調子を上げている。チーム防御率は驚異の1.24で、先発が5回を投げ切れなった試合は1試合もない。最後の10試合に限るとすべて自責点1以下に抑えている。救援を見ても6月に湯浅、岩崎を交代で抹消したことも功を奏したのか安定感が戻り、ケラーも再昇格後の11試合で防御率0.84と本来の力を発揮している。

 一方でチーム打率.239はリーグ最下位。首位のヤクルトにはまだ11ゲーム差をつけられている上に、5位の巨人まで2.5ゲーム差とCS争いでもまだまだ気が抜けない。後半戦は投手陣が好調を維持しながら、打線が奮起できるのか注目が集まる。

【リーグ1位の項目一覧】阪神投手陣の“異常さ”が一目でわかる成績一覧

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