18歳が球宴で「バットを振れるのがすごい」 専門家も舌巻く強心臓、ロッテ松川の課題は?

ロッテ・松川虎生【写真:荒川祐史】
ロッテ・松川虎生【写真:荒川祐史】

ファン投票で球宴に選出、敢闘賞に「運を大切にしてほしい」

 ロッテの高卒ドラ1ルーキー、松川虎生捕手は「マイナビオールスターゲーム2022」にファン投票で選出され、第2戦でタイムリーを放ち敢闘賞を受賞した。開幕スタメンに始まり、佐々木朗希投手とバッテリーを組んで完全試合を達成するなど一躍注目を集める存在となった18歳は、たびたび印象的な活躍を見せて1軍の座をキープしている。現役時代に中日、巨人、西武でプレーし、1982年に捕手としてMVPに輝いた野球評論家の中尾孝義氏が松川の現在地を解説した。

 松川は8月4日終了時点で46試合に出場して打率.183。中尾氏は「成績だけを見ると、球宴に出られたかどうかわかりません。(佐々木)朗希の相方として選ばれた部分もあるのではないでしょうか。朗希によって自分も運気を高められたのか、松川が朗希を高めたのかどちらか分かりませんが、運を大切にしてほしい。良いものを持っているのに、運に見離された選手はたくさんいます」と数字だけでは計れない存在感を語る。

 試合の中でも強運を発揮し、結果も残した。佐々木朗が先発した第2戦で先発マスクをかぶり、1点を追う2回1死一、三塁で打席が回ってきた。一走が二盗を決めた後、広島・床田寛樹投手の高く入ってきた変化球を逃さず、右前へ運ぶ同点の適時打。敢闘賞を受賞し、賞金100万円を獲得した。中尾氏は「高卒ルーキーがオールスターに出て、バットを振れること自体がすごい」と強心臓ぶりにも舌を巻く。

 この一打は記録も付いてきた。18歳9か月での安打はオールスター戦最年少タイ、打点は史上最年少。高卒1年目での打点は1986年の西武・清原和博、2013年の日本ハム・大谷翔平に次いで3人目の快挙だった。

課題は「緩急の使い方とか、どういう風に使い分けていくか」

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