タティスJr.との信頼関係は“崩壊” 454億円契約も…球団GMが辛辣「失望させられる」
プレラーGM「ここ6~7か月、信頼関係を持てていない」
パドレスのフェルナンド・タティスJr.内野手がMLBの共同薬物防止・治療プログラムに違反するパフォーマンス向上薬であるクロステボルの検査で陽性反応を示し、無給での80試合出場停止処分を受けたことに、AJ・プレラーGMが「コンプライアンスを守ることは選手の責任だ」などと苦言を呈した。2021年春に14年総額3億4000万ドル(約454億円)で契約した23歳スーパースターの“失態”に「とても失望させられること」などと述べている。地元紙「サンディエゴ・ユニオントリビューン」が伝えている。
タティスJr.は選手会を通じて「言い訳の余地がありません」「打ちのめされています」などとコメントを出した。プレラー氏は「この件について、まだ彼と話ができていない。一番大きなことは薬物に関する規定があるということ。彼は出場停止処分を受けプレーできない。コンプライアンスをしっかり守ることは選手の責任だ。彼はそれができなかった」と述べた。
タティスJr.はオフにバイク事故で左手首を骨折し、3月に手術を受けた。この時、プレラー氏はタティスJr.に好意的だったというが、今回は違うようだ。「とても失望させられることだ。球団からすれば、彼は私たちが時間とお金を投資してきた存在だ。この状況から学ばなくてはいけない。私たちはオフから現在までの間に十分な成長があると期待していた。しかし、今日のニュースを見ると、行動で示すところから始めないといけない」と辛辣だ。
複数の情報筋によると、オフの怪我で球団は契約条項を活用してお金を取り戻すことをしなかった。それは今後十数年、チームの柱になると考えていた選手と良好な関係を保ちたいという思いに基づいたものだったという。しかし、そうしたことについても再考するつもりだという。「私たちが必要なのは信頼関係だが、ここ6~7か月はそれを持てていない。彼は明らかに素晴らしい才能の持ち主で、彼を信じているが、それはお互いに信頼があってこそのものだ。本物の関係を続けていくなら、それが強固なものであると確かめないといけない」とも述べている。球団とタティスJr.との信頼関係は今回の一件で損なわれてしまったようだ。
(Full-Count編集部)