「かっこよさを伝えられたら」 日ハム中田、2年連続の“子どもの日アーチ”
ダメ押しの7号ソロ、自身の家族も観戦「子どもたちも見に来ていたので」
日本ハムの中田翔内野手が5日、本拠地でのロッテ戦でダメ押しの7号ソロを放ち、6-4の勝利に貢献した。
貫禄の読み勝ちだった。1点リードで迎えた6回、先頭打者で打席に立った中田は、交代したばかりのロッテ有吉が投じた初球スライダー、2球目スライダーを見て確信した。
「内の球はないなと思って、外だけに張って、打ちにいきました」
カウント3-1からの5球目、外角直球を右方向へ強振すると打球は右翼席へ。超満員4万1138人のスタンドがどよめく中、気持ち良さそうにダイヤモンドを1周した。
ここ3試合は音なしだった。この日も第2打席までロッテの先発・唐川の前に凡退。「全部じゃないけど、打ち損じたり、ちょっと(体が)開いたりした打席があった。今日の1、2打席は(体が)開いていると感じたので、逆方向を意識しましたね」とすぐさま修正してみせた。
昨年のオリックス戦(京セラドーム)に続く2年連続の“子どもの日アーチ”だ。「たくさんの子たちが見に来てくれるので、野球の楽しさ、かっこよさを伝えられたらいいなと毎年思ってやっています」と中田は言う。この日は自身の家族も観戦。「(自分の)子どもたちも見に来ていたので、また違った力が入った感じがありました」と照れくさそうに笑った。
勝ち越し打を放った大田泰示外野手とともに上がったお立ち台では、インタビューの子どもの無邪気な質問に目尻を下げた。子どもの頃の夢を問われると「動物園の飼育員さん」と答えてスタンドの笑いを誘った。
「おかんに聞いても子どもの頃はずっとそう言っていたみたいですね。動物好きだったので」と明かす。飼っていた愛犬は実家に預けたが、現在自宅で真っ白なザリガニ2匹を飼育しているという。「子どもが喜んでくれるので、夜に子どもと一緒に餌を与えています」と良きパパの一面をのぞかせた。
優しくて、かっこいい4番打者の10試合ぶり一発は、多くの子どもたちの心に残ったはずだ。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)