西武・辻監督が驚いたオリックスの執念継投 先発の新人・椋木2回途中2失点で交代
過去2試合無失点の椋木を1回2/3、2失点で交代決断
■西武 3ー1 オリックス(21日・ベルーナドーム)
昨季25年ぶりのリーグ優勝を果たしたオリックスに、今季もエンジンがかかってきた。敵地ベルーナドームで行われた首位・西武との3連戦に、2勝1敗で勝ち越し。21日の第3戦には1-3と惜敗しスイープを逃したが、中嶋聡監督は執念の采配を見せた。1位から4位までが2.5ゲーム差にひしめく大混戦のパ・リーグで、昨シーズンを勝ち抜いた経験は他球団にとって脅威だ。
この日のオリックスの先発は、ドラフト1位ルーキーの椋木連投手。今季2試合に先発し2勝、防御率0.00(14回2/3、無失点)だったが、新型コロナウイルス陽性判定を受け、7月20日の日本ハム戦以来約1か月ぶりの1軍登板となった。
過去2試合とは違い、立ち上がりから調子が上がらない。初回1死一、二塁で山川に左前適時打されると、続く呉への2球目のスライダーがワンバウンドの暴投となり、2点目を献上。そして2回、2死から源田、森に連打を浴びたところで、中嶋監督はわずか1回2/3、55球で2失点の椋木に降板を命じた。指揮官は「初めての球場ということも、プレッシャーも、いろんなことがあると思いますけれど、乗り越えられる選手だと思っています」と話したが、敵の西武・辻発彦監督が「この3連戦にかける気持ちが凄いなと思った」と目を丸くした決断だった。