侍U18が宿敵・韓国に8失点完封の大敗 大会初先発・山田が6失点KO、世界一へ黄信号
2戦で17失点…最後は163キロ韓国右腕に仕留められ自力決勝進出の可能性消滅
「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(米フロリダ・ブラデントン)を戦う高校日本代表「侍ジャパン」は15日(日本時間16日)、スーパー(決勝)ラウンドの初戦で宿敵・韓国に0-8と完敗した。切り札として投入した先発・山田陽翔投手(近江)が2回途中6失点で降板。最後は韓国プロ野球のドラフトでも指名された豪腕・キム・ソヒョンの163キロ(101マイル)に浅野翔吾外野手(高松商)が封じ込まれるなど、投手陣を打ち崩せなかった。
日本は初回、今大会初先発となった山田の制球が本来の投球ではなく、今大会当たっている韓国の指名打者、4番のキム・ボクソムに左前適時打を浴び、先制を許した。味方の失策も重なり、いきなり4失点。2回には先頭打者に死球を与えるなどピンチを招くと2死二、三塁からは、暴投で5失点目。5番のキム・ドンホン捕手に中前適時打を浴びたところで6失点マウンドを降りた。
2番手・吉村優聖歩投手(明徳義塾)や3番手・生盛亜勇太投手(興南)ら救援陣が粘投を見せたが、肝心の打線が韓国投手陣に封じ込まれた。サイドスロー右腕の先発、キム・ジョンウン、2番手の左腕ユン・ヨンチョルに3イニングずつ、要所を締められた。最後は韓国球界から注目を浴びるキム・ソヒョンの160キロ台の豪速球を打ち崩せなかった。最終7回は2死満塁の好機を作ったが、最後は浅野が高校生レベルとは思えぬ、163キロ(101マイル)のボールを投げ込まれ、見逃し三振でゲームセット。浅野は4打数1安打だった。
日本はオープニングラウンドのグループBでチャイニーズ・タイペイに2-9で敗戦。韓国はグループAで米国に3-8で敗れているため、ともに1勝1敗でスーパーラウンド初戦を終えての一戦だった。スーパーラウンドでは、オープニングラウンドの成績が持ち越され、上位2チームが決勝戦、3位、4位のチームが3位決定戦を行う。
日本はオープニングラウンド最終戦のチャイニーズ・タイペイ戦から2戦17失点で2連敗と失点が重くのしかかる。若き侍ジャパンは1勝2敗となり、自力での決勝進出の可能性が消滅。以降の試合を全勝し、3勝2敗となれば、成績が並んだチームのTQB(Total Quality Balance、得失点率差)で決勝進出の可能性は残されているが、悲願の世界一に黄信号が灯った。