鷹・明石、引退セレモニーで泣きすぎて謝罪 何度も言葉詰まらせ「すいません」
「先輩、監督、コーチ、そういう人の助けがあって19年間できました」
■ソフトバンク 6ー0 ロッテ(24日・PayPayドーム)
ソフトバンクの明石健志内野手が24日、本拠地PayPayドームでのロッテ戦で引退試合を迎えた。7回に代打で登場すると、投手強襲の内野安打を放って大号泣。試合後に行われた引退セレモニーでは大粒の涙を流し、ファンの大きな拍手に包まれながら「本当に19年間やれたのは僕の力なんて全然なくて、先輩、監督、コーチ、そういう人の助けがあって19年間できました」と感謝を口にした。
家族への感謝も忘れなかった。「妻には迷惑をかけて、いつも寄り添ってくれて、このプロという険しい道を一緒に歩んでくれました。まだ子どもが小さいのに、大変なのに、バランスの良い食事だったり尽くしてくれました。本当にありがとう」と語ると、また涙した。
何度も涙で言葉を詰まらせ、その度にスタンドのファンからは大きな拍手や声援が飛んだ。自身の引退セレモニーにもかかわらず「めちゃくちゃにしてすみません」と謝罪も。「幸せな19年間でした。ありがとうございました」と締めると、万雷の拍手が送られた。王貞治球団会長や藤本博史監督、前監督の工藤公康氏も花束贈呈に駆けつけた。
2003年のドラフト4位で山梨学院大付高からダイエーに入団した明石。類い稀な身体能力の高さを武器にルーキーイヤーから1軍で出場。2年目以降、故障に悩まされたものの、2012年には川崎宗則の移籍に伴い、主に遊撃手としてキャリア最多の135試合に出場した。同年7月の日本ハム戦で記録した1打席19球は今もNPB最多記録になっている。
近年は持病となっていた腰痛とも戦いながら、2019年4月25日のオリックス戦で自身初のサヨナラ本塁打を放ち、バック宙でホームインしてファンを熱狂させた。ただ、この年を境に、出場機会は減少。2020年は63試合、2021年は57試合の出場にとどまり、若手の成長、台頭もあり、ファーム暮らしが続くようになっていた。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)